【プリウス、スイスポ…】3ナンバーになっても成功したクルマ4選+α

初代マツダアクセラ

デビュー:2003年
全幅:1695mm→1745mm

ファミリアからアクセラに車名変更すると同時にセダン、ハッチバックのスポーツともに全幅が3ナンバーサイズになったが、ファミリアより魅力的だったため売れた
最終型となった9代目ファミリアはかつての栄光が嘘のように地味な存在だった。派生車のファミリアSワゴンは人気があったが、セダンは販売面で苦戦

 初代アクセラはマツダが1990年代中盤からの長い低迷から2000年代に入り生まれ変わったようにいいクルマを作り始めた時期に、ファミリアの後継車として登場したモデルである。

 初代アクセラは当初から輸出の割合が大きかったのに加え、初代アクセラが属する欧州でいうCセグメントのモデルが側面衝突への対応やクルマ自体の性能向上のため1997年登場のゴルフⅣなど日本の3ナンバー幅が当たり前だったこともあり、大きな抵抗なく3ナンバーサイズに移行。

 また初代アクセラはミラーtoミラーと呼ばれるドアミラーも含めたクルマの実質的な全幅がファミリア時代と同等に抑えたのに加え、クルマ自体の魅力も高かったため成功を納めた。

現行スイフトスポーツ

デビュー:2017年
全幅:1695mm→1735mm

シリーズで初めて全幅が1700mmを超えて3ナンバーサイズとなったが、走りの気持ちよさ、コストパフォーマンスの高さで問題になっていないどころか歓迎されている
現在では絶滅危惧種のホットハッチとして気を吐くスイフトスポーツだが、先代の3代目が最後の5ナンバーサイズとなった。これはこれで人気が高い

 日本で販売される現行スイフトの標準モデルは5ナンバー幅となるが、スイフトスポーツは3ナンバー幅である。

 実は海外で販売されるスイフトは現行のVWポロやルノールーテシアと同様に日本でコンパクトカーに分類されるモデルながら、スイフトスポーツと同サイズの3ナンバー幅で、日本向けのスイフトの標準モデルだけが使い勝手を考慮し5ナンバー幅となるのだ。

 これはそれぞれのキャラクターを考慮して日本の工場で造り分けをしているという点に加え、スポーツモデルという趣味性の高いクルマのため全幅に対する制限が少ないことを生かし現行スイフトスポーツは走りの面でメリットの大きい3ナンバーとするという着眼点が素晴らしい。

 また現行スイフトスポーツ取り回しも室内幅や前述したミラーtoミラーが標準モデルのスイフトと同じこともあり変わらず、デメリットはまったくない。

 さらに現行スイフトスポーツは完成度の高いクルマながら価格は200万円以下と内容を考えれば激安で、堅調に売れるのも当然だ。

番外編/5ナンバーハイトミニバンのエアロボディ

ヴォクシー/ノア/エスクアィア
全幅:標準1695mm、エアロ1735mm

日産セレナ
全幅:標準1695mm、ハイウェイスター1740mm

ミニバンはスポーティイメージのエアロタイプの人気が高い。日産セレナは歴代ハイウェイスターの販売比率が高いのは3ナンバーサイズでも取り回しに影響がないから

 現代の日本のファミリーカーの定番となっているヴォクシー三兄弟、セレナは5ナンバーハイトミニバンといいながら、人気となっているエアロボディは3ナンバーサイズである。ちなみにステップワゴン先代から標準、スパーダとも全幅は1695mmの5ナンバーサイズで統一されている。

 セレナを例に挙げて5ナンバーサイズの標準車とエアロボディのハイウェイスターを比べると全長は前後バンパーが少し大きい、全幅は下部に付くプロテクターが付くだけで、取り回しなど実質的な違いはない。

 このため5ナンバーハイトミニバンはスタイリッシュなエアロボディが人気となっているのだ。

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