「いるべきポジションにいた」運だけではなく実力で勝利摑む
■デイ4〈SS数:3、SS距離:16.43km〉
最終日は、SSの数が少なく、距離も短い。トップ争いは僅差でまだ勝負はわからないものの、逆転は至難の業だ。
そんな思いからか、16.6秒差で首位ラトバラを追いかけるオジェは、この日最初のSS15、それも最初のコーナーで、まさかのスピン。これで優勝争いから脱落してしまった。
いっぽう、首位のラトバラはSS16とSS17の2本のステージで連続トップタイムをマーク。僅か3.8秒差でラトバラを追っていたタナックに対して、その差を20秒にまで拡げる。
そして、ついに最終SS18。優勝が懸かるラトバラは、自身に気合いを入れスタートすると、前戦モンテカルロ最終SSの慎重さとは裏腹に、“ラトバラスタイル”で豪快に攻める、攻める!
……そして、テールを豪快にスライドさせながらフィニッシュ。タイムは8分51秒1。トヨタにとって18年振りとなる“WRC優勝”が実現した歓喜の瞬間だった。
しかも、これはステージトップのタイム。ペースを抑えるどころか、オジェやヌービルといった強豪を上回るタイムで、優勝を決めてみせたのだ。
WRCの優勝は簡単なことではない。事実、ライバルが潰れた前戦も、2位止まりで優勝には手が届かなかった。
スウェーデンで速さを見せたのはヒュンダイのヌービルだったが、ラトバラは、その背後にきちんと付け、“いるべきポジションにいた”からこそ優勝を成し遂げられたのだ。
■ハイライト動画&リザルト
ヤリ-マティ・ラトバラ(優勝)のコメント
「新しいチーム、そして新しいマシンで臨んだWRC 2戦目で優勝する事ができて、本当に嬉しく思います。今日の最後のパワーステージでの走りは、私の今までのキャリアの中でベストなパワーステージだったと思えるほどうまくいきました」
WRC第2戦 ラリー・スウェーデン RESULT
順位 | ドライバー | チーム | タイム(差) |
1位 | J.ラトバラ | トヨタ | 2時間36分3秒6 |
2位 | O.タナック | Mスポーツ | +29秒2 |
3位 | S.オジェ | Mスポーツ | +59秒5 |
4位 | D.ソルド | ヒュンダイ | +2分11秒5 |
5位 | C.ブリーン | シトロエン | +2分51秒2 |
12位 | C.ミーク | シトロエン | +10分28秒7 |
13位 | T.ヌービル | ヒュンダイ | +11分31秒5 |
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