いよいよ最終戦を迎えたスーパーGTの2025シーズン。モビリティリゾートもてぎで開催された最終戦は白熱の戦いが繰り広げられた。チャンピオンまで王手をかけた、我らがKONDOレーシングのリアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rはいったいどうなってしまうのか?
文:ベストカーWeb編集部/写真:SPJ-JS
【画像ギャラリー】アツい展開にファンもドキドキが止まらない!!? 今年のメカニックチャレンジはどんな集大成だった?(7枚)画像ギャラリー目の前にある「王座」の歓喜
ランキング上位で最終戦を迎えたGT300を戦う56号車、KONDOレーシングのリアライズ日産メカニックチャレンジGT-R。日産自動車大学校の整備士を目指す学生と、日産販売会社のメカニックがサポートするマシンだ。
平手晃平選手、そしてJPオリベイラ選手のタッグで今シーズンを戦ってきた56号車だが、堅実にポイントを重ねてきた。予選は10位近辺にいても気がつけばトップ5でフィニッシュするなど、コツコツと成績を残してきたのだ。
例年、かなり優勝を挟みつつ、表彰台もあってというパターンも多いのだが、今年は他車のパフォーマンスも上がり、例年以上に肉薄したレース展開となっていた。
最終戦は4位からのスタートと予選も手堅くまとめて決勝に大きな手応えを感じていた。
あと1台、ポルシェの横に並びかけた激走
スタートドライバーは平手選手。スタートして全体の14周目に56号車は5号車をパスして3位にジャンプアップ。ピットタイミングもあり3位を走るなどレースペースをしっかりと把握しつつ、その走りは丁寧かつ後続をコントロールする走りだった。
路面温度が19℃にまで落ち、11月のもてぎの夕刻を感じる気温になってくる。56号車はリアタイヤだけの交換に踏み切るなど、周囲のマシンともかなりのせめぎ合いになってきた。
このあたりは戦略もぴたりとはまっていたものの、チーム関係者に聞けば周囲のペースがなかなか読みきれなかったという。想像以上に速い5号車と666号車に喰らいつくレース展開になったが、一方で56号車の後続車両については展開はゆったりとしていて、この展開の読み具合がなかなか難しい。
5号車と61号車がトップ争いをしていたものの、61号車が少しタイムを落としていた。そこで3位以降のマシンが団子状態になり、最終ラップまで4位を走る666号車と56号車はデッドヒートを繰り広げる。
3位を走る666号車のポルシェ911を抜けばチャンピオンの可能性も充分にあっただけに、オリベイラ選手は着々とタイムを刻む。あと1周で666号車をオーバーテイクする必要があっただけに、完全にプッシュする展開。
しかし666号車のハリー・キング選手も引き出しの多い選手だけに、そう簡単にオーバーテイクはできない。横に並びかけるなどまさに鬼気迫る走りは、会場のファンも手に汗握る展開だった。ポルシェとGT-R。この対決はどうにも因縁めいたものがあるが、R35の生産終了年のラストレースでこれはまたグッとくる。
最終的には4位。あと一歩の王座には手が届かなかった。すぐそこまで見えていた栄光がスルッと抜けてしまった。その無念さはドライバーやチームにとっても耐え難いものかもしれない。
今回サポートした日産栃木自動車大学校の学生や、日産販売店の整備士の皆さんにとってはどのように映ったのだろうか。圧倒的に多くの裏方的な存在がいて、たった1台のクルマを走らせている。この積み重ねが1/1000秒のドラマを生むし、その責任を知ることになる。
今シーズンの日産メカニックチャレンジはこれで幕を閉じるが、来季もまたサーキットで出会えるはず! 今後も56号車の応援をたくさんしてほしい!!












コメント
コメントの使い方せっかく首位LEONが予選失敗し、下位スタートになった大チャンスを、生かせませんでした・・・
GTRラストなのも勿論、メルセデスに王者奪われたくなくて応援していたのですが、本当に残念。
よく頑張った、やれる事はやった、と良い思い出にしたら、来期からは優勝に絡む事すらなくなります。悔しくて、一時も忘れられない歴史にして励んでこそ、次は更に速くなるライバルと競えるのです。
がんばってほしい