2020年最終戦優勝で有終の美、ホンダF1が挑む“最後の1年”。日本人ドライバーも参戦するラストイヤーの期待と展望は?
2021年シーズンいっぱいでの活動終了を発表しているホンダにとって、今季はF1に挑む最後のシーズンとなる。
昨2020年は最終戦でレッドブル・ホンダが優勝し上昇気流、さらに7年振りとなる日本人ドライバーが今季、アルファタウリ・ホンダからデビューする予定と期待は大きい。
ホンダF1にとって“最後の1年”、そしてその先のホンダとF1の関わり方は? F1ジャーナリストの津川哲夫氏が解説する。
文/津川哲夫、写真/HONDA、Getty Images/Red Bull Content Pool
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■ホンダの大躍進に影をおとしたのは思わぬウイルスの猛威
2018年から始まったホンダF1プロジェクト。レッドブルグループとの共闘で新しいコンセプトの出だしはトロロッソ(現在のアルファタウリ)からスタート。2015年からのマクラーレンとの関係を整理して心機一転の再スタートであった。
翌2019年にはレッドブルへの供給も始め、ホンダ軍団は2チーム4台体勢で開発が進められてきた。
レッドブルとホンダは、それまでのパートナーにない安定した関係を築いた。レッドブル・トロロッソ2チーム4台体制の効果は大きく、開発は短時間で成果を挙げ、このコラボ初年度でレッドブル・ホンダは3勝を挙げた。
2019年シーズンにおけるホンダの開発は、信頼性の確保が核であり、パフォーマンスではメルセデスとフェラーリの後塵を浴びていたが、信頼性が確立した後半戦にはパフォーマンス開発へとシフトしていった。
明けて2020年、すでに信頼性を確保していたホンダはコンセプトの核にパフォーマンス向上を置いた。予定どおりこの開発が進めばこのシーズンは王者メルセデスを猛追しテールトゥーノーズを演じるはずであったが……。
2020年は開幕から世界中が大きな試練を課せられた。もちろん地球を襲ったコロナ禍がそれだ。
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