いざ王者へ最後の1年! ホンダF1の期待値とエンジン「残留」シナリオ


■コロナ禍の中で着実にパフォーマンスをあげてきたホンダPU

アルファタウリとの2チーム4台体制が功を奏し、コンストラクターズランキング2位を勝ち取った

 しかし、ホンダPUの開発は王道を踏んで、信頼性を落とさずに確実にパフォーマンスを挙げてきた。

 RB16で起きたホンダPUに関わる問題の多くは、回生エネルギーを含めたセッティングの問題だが、その原因の多くは神経質なマシンの性格的な部分へのマッチングであったはずだ。

 もちろん、そんな要求に確実に対応できるシステムとプログラムがあってこそのパフォーマンスではあるのだが、少なくとも2020年のホンダPUは、メルセデスと肩を並べる戦闘力を得ていたのは間違いないところだ。
 
 2020年最終戦アブダビで、レッドブル・ホンダRB16を駆って、マックス・フェルスタッペンはこのレースを制した。堂々の力勝ちで。

 RB16は、車体もホンダPUもアブダビのレースに完璧にマッチして、隙のない横綱相撲での勝利であった。本来の後半戦ならこんなレースをもっと観られたはずなのだが、残念ながらそうはいかなかった。

 しかし年間3勝、それもBチーム的なアルファタウリの優勝も含めてであり、数多くの表彰台、そしてコンストラクターズランキング2位はホンダにとっては上出来のシーズンであったといって良い。

■御膳立ては揃った! チャンピオンシップを狙える最終シーズン

久しぶりの日本人F1ドライバーとなる角田裕毅。ホンダのラストシーズンに花を添えられるか?

 2020年最終戦の勢いは間違いなく2021年シーズンに繁栄し、開発速度が若干鈍化した王者メルセデスを射程に収めるのは確かであり、いよいよチャンピオンシップを狙える処にまでやってきた。

 フェルスタッペンのチームメイトはレース巧者でベテランのセルジオ・ペレス、チームの戦闘力は確実に上がる。

 また、アルファタウリには久々の日本人ドライバー角田裕毅が搭乗、ピエール・ガスリーとともに体制を強化。角田には単なる期待だけではなく、日本人ならではのホンダエンジニアリングとの繊細な疎通・コミュニケーション。これはホンダの開発スピードを上げるのには効果的なはずだ。

 したがってレッドブル・ホンダ軍団は現状での最良の布陣と言って良い。

 2015年から始まった第4期ホンダF1チャレンジは7年目を迎え、2021年にはいよいよチャンピオンへの挑戦が具体性を帯びてきた。
 
 残念なことにホンダは2021年をもってF1からの撤退を発表。世界規模のサステイナブル・デベロップメント、CO2フリー……等に製造業はシフトせざるを得ず、F1開発にリソースを削ぐことはできないと。

 これでホンダF1ファンは大きく落胆したが、諦め切れないのがファンの気持ちで、何とかポジティブな見方をしたい。

 そこで2021年に角田裕毅の活躍があり、レッドブル・ホンダもより戦闘力を上げてチャンピオンシップを激しく争えば、レッドブル首脳が語る2022年向けのホンダPUをレッドブルが購買し、ホンダエンジニアのレッドブル移籍あるいは出向等を受け、レッドブルバッジでのホンダエンジンF1残留……

 ファン目線では大いにありそうな気がする。 

 これは単に希望的観測ではなく、ホンダとしても経済的・人材的にも痛手は少なく、さらにホンダの尊厳と名声を護り維持することも可能なはずだから、現在ホンダとレッドブルの間で可能性の検討が真剣にされていると、是非とも信じたいものである。

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