2021年1月15日、TOYOTA GAZOO Racing(以下TGR)は、ル・マン・ハイパーカー(LMH)、GR010 HYBRIDと、2021年シーズンFIA世界耐久選手権(WEC)の参戦を発表した。
今回こちらでは、ニューマシン「GR010 HYBRID」と、そのベースとなる「GRハイパースポーツ」についてお伝えしたい。
※本稿は2021年1月のものです
文/ベストカー編集部 写真/TOYOTA、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2021年2月26日号
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■6月開催! ル・マン24時間レース参戦マシン登場
TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は2021年FIA世界耐久選手権(WEC)参戦用のル・マン・ハイパーカー、「GR010 HYBRID」を発表した。
TGRはこれまでWECで世界3大レースのひとつ、ル・マン24時間レースで3連覇を達成しているが、今回お披露目されたGR010 HYBRIDはLMHレギュレーションに則ったプロトタイプカー。
ドイツのケルンに本拠地を置くエンジニアと日本の東富士研究所ハイブリッドパワートレーンチームが一体開発した。
パワートレーンは680psを発揮するV6、3.5Lツインターボを採用して後輪を駆動させ、アイシンAWとデンソーが共同開発したモータージェネレーターユニット(MGU)は272psを発生し、フロントアクスルに配置され、4輪駆動のパフォーマンスを発揮する。トランスミッションは横置きの7速シーケンシャルを採用。
ボディサイズは全長4900×全幅2000×全高1150mmで、車重は1040kgと前年までのマシンである「TS050 HYBRID」に比べて250mm長くなり、100mmワイドに、100mm高くなっている。
また、162kgの重量増に加え、パワー的には32%ほどTS050から絞られているため、ル・マンでのラップタイムはTS050より10秒程度遅くなる見込み。
ル・マン24時間レースは今年6月12~13日開催予定。
チームのドライバー体制は昨シーズン同様、新ドライバーチャンピオンとなったマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスが7号車を、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、ブレンドン・ハートレーが8号車をドライブ。
ニック・デ・フリーズも引き続きテスト兼リザーブドライバーとして参加する。
今シーズンのWEC、ル・マンのトップカテゴリーには初のBoP(バランス・オブ・パフォーマンス)を導入。
WECシリーズオーガナイザーがエネルギー使用量や車両重量を規定するため、接戦となることは必至だ!
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