コロナ禍で戦う香港人レーサーに聞く「ここが好きだぜ日本」

■レーサーを目指すようになったのはいつから? お父様にも聞いてみた!

 アジアの若きドライバーとして世界で活躍するショウン選手。実はレースを始めたのはお父様の影響が大きかったそうだ。ということで、香港に住むショウン選手のお父様KC Thongさんにも話を聞いてみた。

――子どもの頃のショウン選手はどんな感じでしたか?

「私自身、若い頃からクルマやレースがとても好きでしたが、私の両親はとても保守的で、カートに乗ることも、道路で速く走ることも許してくれませんでした。若い頃にレースに出る機会はありませんでしたが、大学を卒業して香港に移り住み、仕事をするようになってからも、速い車やレースへの情熱は持ち続けていました。

 ショウンがまだ小さい頃からスポーツカーの集まりに連れて行った影響で、彼もクルマに興味を持つようになりました。12歳くらいのときには、気軽にカートに乗せたり、カークラブのサーキット走行会にも連れて行ったりするようになりました。」

――レーサーとしての才能には気づいていましたか?

「14-15歳でカートを始める一方で、いくつかのカーレース(フルシリーズではない)にも参加し、すぐに表彰台を獲得しました。この時、彼には運転の才能があることに気づいたのですが、この頃はまだ本人はプロのドライバーになるつもりはなかったようで、レースは趣味やスポーツとして楽しむ程度のものでした。私たちはこの頃から、彼が良いレーサーになれると思っていましたよ。

 その後、リバプール大学に4年間通いながらレースを続けるうちに、彼にもレーサーとしての成功に対して野心が芽生えてきたのでしょう。私たちはとてもリベラルな両親で、彼の野心を常にサポートしています。彼はクルマやモータースポーツに情熱を持っていますから、まだ若くて競争力があるうちはレースを続けるでしょうが、ある時にモータースポーツやクルマの業界でビジネスを見つけるかもしれません。」

10歳のショウン選手 幼い頃からレース好きのパパに連れられてサーキットへ足を運んでいた
10歳のショウン選手 幼い頃からレース好きのパパに連れられてサーキットへ足を運んでいた

――日本のモータースポーツをどう思われますか?

「日本にはアジアで最も確立されたモータースポーツ文化があり、モータースポーツを観戦する人々はとても温かく、これはとてもユニークなことです。日本のモータースポーツ環境はとてもプロフェッショナルです。2018年に初めて日本に行ってレースをしたときには、日本でレースをすることは長期的な計画ではありませんでしたが、2019年、2020年になってもチャンスをいただき、2020年のスーパー耐久では優勝することもできましたので、日本を拠点にしてオフシーズンには海外でレースをすることになりました。

 パンデミック(COVID-19)の影響で彼の計画は少し変わりましたが、2021年においても日本において信頼できるスポンサーと一緒にレースができることを喜んでいます。」

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 2021年はEVAレーシングでスーパー耐久ST-Zクラスに参戦しているショウン選手。コロナが落ち着けば、「2021年後半には他のメーカーの中国レースやマカオグランプリにも参加できるかもしれません。」とのこと。活躍が楽しみだ!

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