■「今年こそはと、願ってやみません」
--シェイクダウン中に貴重な時間を取っていただき、ありがとうございます。昨シーズンからラトバラさんがGAZOOのプリンシバル(代表)になり、勝田貴元選手からも素晴らしい雰囲気のチームになったと聞いています。そもそもラトバラ監督が現役の時から日本で人気でした。とっても身近に感じます。
ヤリ-マティ・ラトバラ監督(以下、ラトバラ監督)/ありがとうございます。私がそれほど日本で知られているというのはわかっていなかったので、少し驚きました。チームにとっても私に人気があるのであればいいことなので、嬉しく思います。理想に思っているのは、威厳を持つことよりも、身近に感じてもらえる人間になりたいということです。これからも気軽にインタビューしてください。
--今シーズンからレギュレーションが大きく変わりました。新しい車両の印象はいかがでしょうか?
ラトバラ監督/今年から非常に大きな変更がありました。これは1986年のグループBからグループAに変わったくらいの大きな変化だと思っています。初めてハイブリッドが採用され、車体は市販車ベースのモノコックから純競技車両といえるスペースフレームになっています。ただパフォーマンスとしては正直言って少し遅くなります。1kmあたり0.5秒から1秒ぐらい遅くなると思います。一方、安全性からすると前に進みました。
--今シーズンを通しての展開は予想しにくいと思いますが、モンテカルロラリーにおけるライバルチームに対する新型ヤリスのパフォーマンスはいかがでしょう?
ラトバラ監督/そうですね。シェイクダウンが始まり、とてもワクワクしています。まったく新しい車両なので他チームと比べどのくらいのパフォーマンスを持っているか、わからない状況です。でも1回目のシェイクダウンのタイムを見て、いい感触を得ています。
--モンテカルロのシェイクダウンで走らせた車両を見て2つ驚きました。一つはリアウイングが凄く大きかったこと。二つ目はF1のようなハイレーキ(※)を採用していることです。
(※)ハイレーキとはF1のように前輪の車高を低く、後輪を高くして車両全体がウエッジ形状にするセットアップ。
ラトバラ監督/今年からのレギュレーションによってフェンダーとかフロントバンパーにカナードなど小さなウィングをつけることができなくなりました。そのレギュレーションを守りながらダウンフォースを出すため、最大限の配慮をしました。それがリアウイングとハイレーキです。
--モンテカルロラリーの展開、私もワクワクしています! 今まで2回中止になってしまったラリージャパンですが、今年は催行できると思います(2022年11月開催予定)。それについて印象など聞かせてください。
ラトバラ監督/ラリージャパンが続けてキャンセルになったので私はとってもがっかりしました。自分にとってもドライバーにとっても大事なラリーだと思っています。今年こそはと願ってやみません。
--モンテカルロラリーに超ベテランのローヴ選手が出場しており、シェイクダウンですばらしいタイムを連発しています。ラリージャパンを盛り上げるため、スケジュールが合えばローヴ選手より速そうなラトバラ監督が全日本ラリーに出て盛り上げていただけませんでしょうか?
ラトバラ監督/(少しツボに入ったらしく大受けしながら)とても面白いアイディアだと思います! 章男さんに許可を貰わないとなりませんね(笑)。
--ラリージャパンを盛り上げるため私が丁寧にお願いしようと思います(笑)
ラトバラ監督/ファンタスティック!(笑)。
--忙しい中、ありがとうございました。
【画像ギャラリー】激戦必至のモンテカルロラリーに挑む新型GRヤリスRally1の姿と昨年のモンテカルロラリー(8枚)画像ギャラリー
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