[RAV4]がマジで売れへん!!! [ハリアー]の半分しか売れてない理由とは? 次期RAV4のデビューは2026年秋頃か!?

なぜハリアーが人気なのか?

デビューから約5年も経つが人気が衰えていないハリアー
デビューから約5年も経つが人気が衰えていないハリアー

 そこまでハリアーの人気が高い理由は何か、前出の営業マンに聞いてみた。「ハリアーは従来型を含めて人気車なので、中古車価格も高いです。数年後に高値で売却できるため、従来型から現行型へ乗り替えるお客様も多いですね。リセールバリューも高いので、残価設定ローンを利用した時も月々の返済額を抑えられます。ハリアーは販売面でも有利なクルマなので人気が高いのです」。

 ハリアーハイブリッドG・4WD(433万9000円)を首都圏の販売会社において3年間の残価設定ローンで契約すると、3年後の残価は新車価格の59%に達する。平均は40~50%だから、ハリアーの残価は高い。残価設定ローンでは、残価を除いた金額を分割返済するので、残価が高ければ月々の返済額を抑えられる。ハリアーハイブリッドG・4WDの月々の返済額は、均等払いで6万6800円だ。

 RAV4ハイブリッドアドベンチャー4WD(433万1800円)は、同じ販売会社で計算して、3年後の残価は新車価格の54%だ。RAV4も50%を超えて高いが、ハリアーの59%には達しない。そのためにRAV4ハイブリッドアドベンチャー4WDの月々の返済額は7万2400円だ。価格はハリアーハイブリッドG・4WDよりも若干安いのに、月々の返済額は、3年契約で5600円高くなってしまう。

 販売店では「今は車種によっては、50%近いお客様が残価設定ローンを利用する」というから、ハリアーとRAV4のような価格と返済額の逆転現象が生じると、多くのユーザーは前者を選ぶ。車両本体の魅力は前述の通りRAV4も高いが、資産価値や残価設定ローンを使った時の返済額の安さも含めると、ハリアーの価値が際立つ。

SUVとは思えない質感の高さとラグジュアリーなコクピット
SUVとは思えない質感の高さとラグジュアリーなコクピット

 このほかグレード構成の違いもある。ハリアーは前輪駆動の2WDと4WDを幅広く用意するが、RAV4は現行型の発売時点から4WDが中心だった。2WDは安価なXとハイブリッドXのみの設定で、2024年11月の改良では2WDが廃止された。今は4WDしか選べない。2WDのSUVを希望するユーザーも多いから、RAV4が4WD中心になると、車両の性格が際立つ代わりに売れ行きでは不利になる。

 例えばスバルクロストレックは、従来型のXVは4WDのみだったが、現行型では前輪駆動の2WDを加えた。開発者は「4WDは不要だと考えるお客様も多い。その場合、SUVでも2WDであることを条件に選ばれるから、4WDのみでは最初から選択の対象に入れてもらえない。そこでクロストレックにも2WDを用意した」と述べた。

 以上を踏まえると、ハリアーは都会的で目を見張るほど上質な内外装から2WDを選べる駆動方式まで、幅広いユーザーが魅力を感じるように開発されている。歴代モデルの人気も高く、売却時や残価設定ローンでも有利だから販売は好調だ。

次期型RAV4はどうなる?

次期RAV4の予想CGイラスト(ベストカーが製作したもの)。フロントマスクはハンマーヘッドデザイン
次期RAV4の予想CGイラスト(ベストカーが製作したもの)。フロントマスクはハンマーヘッドデザイン

 その点でRAV4は、ユーザー層を絞り込んだ。駆動方式は4WDが中心で、直列4気筒2Lノーマルガソリンエンジンを搭載するアドベンチャーやG・Zパッケージには、後輪の駆動力配分を積極的に変化させるダイナミックトルクベクタリングAWDを搭載した。この機能はハリアーには採用されず、RAV4が悪路走行に踏み込んだSUVであることを示している。内外装も上質感より機能性を重視している。

 つまりRAV4は、一般ユーザー向けのSUVとして大量に販売されるハリアーと、悪路走破力を追求したランドクルーザーシリーズの中間に位置する存在だ。もともと大量な販売は狙っていなかった。

 同じパワーユニットやプラットフォームを使いながら、主流のハリアーと、個性派で反主流ともいえるRAV4の両方をそろえる。ここがトヨタの強さだ。ファミリー向けのノアと、ワルっぽいヴォクシーにも同様のことが当てはまる。今に始まった話ではなく、上級セダンが全盛だった時代には、立派で豪華な王道を行くクラウンと、外観が控え目でボディもコンパクトな反主流のプログレをそろえた。

 トヨタは自社製品に対決の構図を生み出し、さまざまな需要を一手に吸収してしまう。その一方でボディサイズに基づくヒエラルキーは必ず守り、例えばシエンタ/ノア&ヴォクシー/アルファード&ヴェルファイアを比べると、サイズ、質感、価格は明らかに異なる。

 ホンダのフリードがステップワゴンを喰うような下克上は絶対に許さない。同じサイズ同士では対決させ、異なるサイズでは立場の違いを踏まえる。昔から変わらない強いトヨタを支える周到なクルマ作りだ。

現行モデルもいいがこちらのほうが人気が出そうだ(予想CGイラストはベストカーが製作したもの)
現行モデルもいいがこちらのほうが人気が出そうだ(予想CGイラストはベストカーが製作したもの)

TEXT/ベストカーWeb編集部

 次期RAV4はベストカー本誌2月10日号でお伝えしたように、2026年秋頃に登場予定。新開発のプラットフォーム、マルチパスウェイプラットフォームを採用し、直4、2.5LのHEV、PHEV、BEVで、2L純ガソリンエンジン車はなくなる。駆動方式はHEV&PHEVがFFと4WD。現行モデルは2024年11月の一部改良でFF車を廃止したが、次期型でFF車が復活することになる。

 気になるエクステリアデザインは、今回掲載しているCGのように次期RAV4の目撃情報をもとに作ったもので、フロントマスクはプリウスやクラウンなどと同様のハンマーヘッドデザインである。全体的なフォルムは現行RAV4とあまり変わらない(目撃情報)とのことだ。

 予想価格はHEVが450万円、PHEVが580万円、そしてBEVが600万円前後と予想。時期型ではハリアーの販売台数を大幅に上回ることができるか、期待して待ちたい。

全体的なフォルムは現行からあまり変わらないという(予想CGイラストはベストカーが製作したもの)
全体的なフォルムは現行からあまり変わらないという(予想CGイラストはベストカーが製作したもの)
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