「これからのトヨタ」的な記事を作るとき、いつも驚かされるのがその多様性だ。販売店統合に伴うモデルの統廃合も進むとされるなか、それはさらに広がりを見せており、更にいえば、それぞれのクルマとしての完成度も高い。
ここでは、登場が目されているコンパクトカーを中心としたトヨタ(一部レクサスも含む)のラインナップを振り返ってみたい。
【画像ギャラリー】本稿で紹介しきれなかったモデルも含めて!トヨタ未来の布陣をギャラリーでチェック!!!
※本稿は2020年4月のものです
文・写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年5月26日号
■ヤリスクロス(2020年10月デビュー予定)
ハイブリッドの驚異的な燃費と走りのよさで高評価のヤリスに、クロスオーバーが登場する。発売は9月。
全長はヤリスよりも230mm長い4170mmで、全幅は1765mmのワイドボディ。全高は1555mmで、5ナンバーサイズのヤリスよりも存在感のあるデザインとなる。
FFと4WDがあり、パワーユニットはヤリスと同じ3気筒、1.5Lのガソリンとハイブリッドで1Lは設定されない。ハイブリッドには後輪をモーターで駆動するE-Fourが設定されるのもヤリスと同じだ。
ホイールベースがヤリスよりも10mm長い2560mmとなるが、これはホイールトラベルの差によるもので実質的には同じ。しかし、幅が広がることで後席に余裕ができ、リアのオーバーハングが長くなることでラゲッジスペースは拡大する。
【ヤリスクロスオーバー予想スペック】全長4170×全幅1765×全高1555mm/ホイールベース2560mm/車重1220kg/エンジン:直3 1.5Lハイブリッド(91ps/12.2kgm+モーター前80ps後5.3ps/直3 1.5L/予想価格:200万~250万円
■使い勝手はヤリスより上!!? NEW アクア(2021年3月デビュー予定)
2011年に登場し、高い人気を博したハイブリッド専用モデルのアクアが、2021年春にフルモデルチェンジを受け2代目になる。
基本的にキープコンセプトのフルモデルチェンジとなるが、搭載するパワーユニットは現行の直4 1.5Lから、すでにヤリスが搭載している直3 1.5Lベースのハイブリッドに変更となる。
そうなるとヤリスとの棲みわけが難しく思えるが、スポーティなイメージの強いヤリスに対し、新型アクアは乗りやすさや使い勝手のよさを前面に打ち出し、幅広いユーザー層をターゲットとすることで差別化を図る。
アクアといえば気になる燃費。ヤリスがWLTCモード燃費で36.0km/Lの数値を出している以上、アクアはその上、40km/Lにより近い数字を謳って登場することになるだろう。
■4代目に進化! スポーツグレードも復活 NEWパッソ&ブーン(2021年4月デビュー予定)
トヨタおよびダイハツの登録車におけるエントリーモデルがパッソ/ブーン。
現行型はやや曖昧なハンドリングがクルマ好きから指摘されたが、来年4月に登場する新型は、「DNGA」の思想がいかされたプラットフォームになることで、走行性能が大きく引き上げられる。
あわせて久々のスポーツグレードも設定される。
これはダイハツの「X4」の系譜に名を連ねるほど過激ではないが、トールなどが搭載するものではなく、新たに開発された1Lターボを搭載するというから期待できる。
予想される出力は110ps/20.0kgm。引き締められた新プラットフォームと合わさることで、意外なほど活発な走りを見せてくれるだろう。
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