走りの楽しさにとっては「軽さ=正義」!! 軽くて楽しい現行車選手権 8選


 安全性を求めるあまり、衝突安全ボディや自動ブレーキ、さらに最新のコネクティビティ搭載などでクルマの重量がどんどん増えている。

 時代の流れでしかたのないことかもしれないが、こんな時代に軽くて楽しいクルマはあるのだろうか? 

 そこで、1トン以下の楽しいクルマをピックアップ。それぞれクルマの魅力をたっぷりと、モータージャーナリストの岡本幸一郎氏に解説してもらった。


文/岡本幸一郎
写真/ベストカー編集部 ベストカーweb編集部

【画像ギャラリー】1トン以下の軽くて楽しいクルマを写真でチェック!


安全装備やハイテク化の動きで車重はどんどん重くなっている

 クルマにとって軽さは正義である。昔のクルマは努力せずとも軽かった。ところが、ボディサイズが拡大し、衝突安全の要件を取り入れ、装備の充実を図るなどしていくうちにどんどん重くなっていった。

 特に20世紀の終わり頃には自動車業界が世界的にプチバブルといえる状態だったこともあり、クルマは軒並み肥大化し、とくにCセグメント車を中心に急激な大型化が進んだ結果、車両重量は増え続けた。

 ところがその後は、さらなる各種装備の充実を図りながらも徐々に軽くなってきている。

 乗用車の車両重量の平均がもっとも重くなったピークは2006年頃といわれており、最近ではむしろ極端な軽量化に驚かされることが多い。

 スズキやプジョーあたりが、もともとそれほど重くないコンパクトモデルで100kg以上の軽量化をやってのけて業界を驚かせたことも思い出される。

 軽量化の主な要因は、材料置換と構造の見直し大きい。ボディサイズの拡大が一段落したこともある。

 高張力系の鋼板をはじめアルミや樹脂の使用部位も増えたことと、解析技術の進化により、強度や剛性を確保しながら無駄な贅肉を削ぎ落とし、より部材を最適に配置できるようになってきた。

 むろん快適系や安全系の重量のかさむ装備は増える一方だが、それでも軽くなったぶんと重くなるぶんを相殺すると、一時期よりはだいぶ軽くなってきたというのが昨今の状況だ。

 そんな状況だが、やはり1トンというのはひとつの目安。さすがに軽自動車は超えるほうが珍しいが、コンパクトカーでは一時期は1トンを超えていたのに軽量化の努力により1トンを切った車種がいくつかある。

 そこで本企画では、走りを積極的に楽しめるクルマとして、MTも選べることを条件に、まずは思い浮かんだ車種をざっと挙げてみた。

 日本勢では、スイフトスポーツ、スイフト、アルトワークス、S660、コペン、ロードスター、ヤリス。輸入車では、ロータスエリーゼ、ルノートゥインゴ。

 ちなみにMTしばりをなくすと、日本車では軽自動車の大半と、登録車ではパッソ/ブーン、マーチ、イグニス、輸入車ではアバルトではないフィアット500やVW up!にも一応、1トンを切るモデルはある。

 ちなみにVW up! GTIはちょうど1000kgで、すでに販売終了となっている。MINIはおそらくそう軽くなかったはずと思ったら、やはり1210kgから。

 アバルト595系や現在はブラバス版のみ販売されているスマートも、これまた1トンをだいぶ超えている。他にも1トンを切る車種があるかもしれないが、即座に思い浮かばなかったということで、ご勘弁いただきたい。

1トンを切るお薦めの楽しいクルマ/スイフトスポーツ

2020年5月に一部改良を受けたスイフトスポーツ。車両重量は6MTが970kg、6ATでも1トンを切る990kg。価格は、201万7400~208万8900円で改良前のスイフトスポーツが187万~194万1500円

 まずは、この企画の申し子のような存在であるスイフトスポーツから述べていきたい。1.4L、直4ターボを搭載し、車重970kg、140ps/23.4kgm、パワーウエイトレシオは6.93kg/psだ。

 2020年5月に一部改良して安全装備の充実を図ったばかり。欧州に導入された48Vマイルドハイブリッドが日本に導入されなかったおかげで、1トンを切っているし、価格も安い。

 欧州仕様に乗ったことはないが、おそらく日本仕様のほうが速くて走りも楽しいんじゃないかと思う。

 ターボながら低回転からレスポンスがよく、ターボらしいトルク感もある。パワーよりもトルクの太さが印象的なエンジンだ。標準のスイフトが5速のところ6速となるMTのシフトフィールも気持ちがよい。

 ハンドリングも俊敏で、すべてが操る楽しさに満ちている。スイフトスポーツではない普通のスイフトだって十分に楽しめるクルマなのだが、走りにこだわるならスイフトスポーツを選んだほうがよい。

 ワイドトレッドでモンローの与えられた足回りの印象も段違い。価格にそれほど大きな差があるわけではないのに、走りの「質」は別物だ。

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