トヨタのTHSIIを組み合わせたクロストレックHV
しかし、水面下では2019年、「クロストレック(日本名XV)ハイブリッド」を開発している。縦型エンジン(FB20)に、トヨタのFF用のTHSIIを組み合わせた本格的なハイブリッドシステムで、リニアトロニックCVTのなかに2つのモーターとともに内蔵した複雑なシステムだ。これにより大幅な燃費の向上が図れるし、PHEV用として開発が進められている。
そうなると、CVTを採用するS4などには対応できそうだ。しかし、大パワーの、しかもマニュアルミッション車には厳しい。
その点でSTIをどうするかが課題となる。はっきり言って、そのままで生き残ることは難しい。その場合、マニュアルをやめ、新しいこのクロストレックハイブリッド用CVTを7〜8速化していくことになる。
WRX STIのライフサイクルを考えると、2022年発表、2025年あたりにハイブリッド追加という流れが順当のように思える。そうでなければこれが最後の「純」エンジンになってしまう。
WRX STIはS4が400万円程度なのに対し500万円程度といわれている。世界的に見ても貴重な本格的なハイパフォーマンスセダンが、この金額で手に入れられるのは、本当にこの新型が最後になるかもしれない。
スバルが2021年に登場させる新車は? BRZ、アウトバック、レヴォーグ2.4Lターボ!
さて、2021年、スバルが用意する新型車は、まずは夏頃、7月末から8月にかけて登場する新型BRZ。兄弟車のGR86ともにボディサイズは全長4265×全幅1775×全高1310mm、ホイールベース2575mm。6MT車の車重も1270kgとまったく同じだ。
ちなみに初代86/BRZは全長4240×全幅1775×全高1320mm、ホイールベース2570mmだから、全高が10mm低くなり、リアのトレッドも片側5mmずつ拡大して安定感を増した。初代の2L NA(6MT車で207ps/21.6kgm)から排気量を400ccアップさせ、パワーで28ps、トルクで3.9kgm上乗せしている。
これにより、新型の0~100km/h加速は初代の7.4秒から6.3秒にまで向上。排気量が上がることで気になる価格だが、新型も初代の約250万~約400万円からさほど上がらない見込みだ。
続いてアウトバックは秋、9月頃の予定で、日本仕様はレヴォーグとフォレスターに積んでいる1.8Lターボのみのラインナップとなり、アイサイトXを搭載する。
ボディサイズは現行型の全長4820mm×全幅1840mm×全高1660mmに対し、次期型は全長4860mm×全幅1855mm×全高1680mm(ホイールベースはどちらも2745mm)と若干大型化。
10月にはすでにお伝えしたWRX S4のデビューとほぼ同時期にレヴォーグにFA24型2.4Lターボモデル(先代2Lターボの後継)を追加。これは先代の2Lターボの後継車という位置づけだ。スバルの勢いの良さはまだまだ続きそうだ。
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