■価格は現行型よりアップするがハイブリッドはよりお得に
安全性、利便性の装備は現行アクアと同様に最新の進化デバイスを標準やオプションで設定される。ディスプレイオーディオを標準化し、コネクティッドへの対応が可能となるはず。
衝突軽減ブレーキは障害物に加えて人や自転車も検知できるように進化する。2車線以上の道路で前方への走行中に車線変更する際に後方の死角に他のクルマが入った場合、ブラインドスポットモニターが危険を察知し教えてくれる。従来モデルだと、装備していなかったが、次期型はオプションで選べるようになる。
価格設定は現行モデルの181万8500~258万円から、全グレード平均で約20万円のアップになる見込み。現行モデルでは1.5LガソリンNAとハイブリッドでは、約40万円ハイブリッドのほうが高いが、次期シエンタでは25万~30万円程度に短縮する。
近い将来の電動化の流れに対応させて、ハイブリッドの販売比率を高める狙いがある。現行モデルはハイブリッドのほうが7割を占めるが、次期型ではこれを85%程度までハイブリッド比率を引き上げる方針である。
従来モデルは2月上旬現在、通常の状態で生産販売を続けており、納車待ちは4ヵ月程度となっている。
ただ最近では特別仕様車「セーフティエディションII」の販売構成比が高まり、グレードやボディカラー、オプションパーツの品目が絞られつつある状況になっている。7月初めには次期型の車両本体やオプション部品の価格を決めて、事前の予約受付をスタートさせるものと思われる。
■ライバルのフリードは2023年9月にモデルチェンジか
シエンタ最大のライバル「ホンダ フリード」は1年後の2023年9月の世代交代が有力になっている。現行モデルの登場が2016年9月16日であるから、6年ぶりのフルモデルチェンジとなる。
こちらの次期型は現行モデルのマーケット評価が高いので、基本的にはキープコンセプトでの継承となりそう。ただクオリティアップ、使い勝手の向上、走りのポテンシャルアップ、燃費改良、安全対策などが一段と図られる。
メカニズム的には現行フィット、ヴェゼルに採用されているパワーユニット&基本コンポーネントの移植である。パワーユニットは1.5LガソリンNA&同ハイブリッドの搭載でいずれも2WD、4WD、CVTとの組み合わせとなる。
従来モデルはハイブリッドが1モーター&2クラッチ方式で2WD車のみ、トランスミッションは7AMTであるから、これらはいずれもフィット、ヴェゼルと同じメカニズムの流用となる。ハイブリッドはこれまでシリーズ全体の約半分程度だったが、ヴェゼル同様に80%以上に引き上げられ中心シリーズとなる。
2列シート5人乗りのフリードプラスも3列シート7人乗りの標準バージョンと同時に設定されて発売する。ライバルの次期型シエンタに遅れること1年の世代交代であるから、車両本体&オプション部品価格、クオリティ、使い勝手などの商品性はシエンタに対抗させて磨きをかけることになる。
両雄は次世代モデルでも月販1万台規模の販売確保を巡り、激しいシェア争いを展開することになるのは間違いあるまい。
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