■ハイパーフォースの担当者に直接聞いてみた!!
ベストカー(以下、BC):なぜ、このクルマを作ったのでしょうか?
日産担当者(以下、日産):今年は日産90周年なのです。僕らはスーパーカーと呼んでいるのですが、そういうクルマを出展し、コンセプトを紹介することで90周年を盛り上げたいというのが一番の目的です。
BC:1000kWという出力の駆動配分は?
日産:前後50対50ですね。モーターの数などは非公開なんですけれども、4輪は独立制御しています。
BC:どのような方法で?
日産:すでに実用化しているe-4ORCEは前後2モーターで4輪を独立制御できますからね。モーター数にかかわらず、4輪をきちんと制御する技術は持っていて、モーターの数よりもその技術のほうが価値は高いと思います。
BC:インホイールモーターではないですよね?
日産:その前提ではありません。
BC:御社は2028年度までに全固体電池を実用化すると言っていますが、そうなると実際の登場も?
日産:このクルマがいつ出てくるとか、本当に市販されるのかというのはこれからの検討事項になります。
BC:トランスミッションはどうなんですか?
日産:ポルシェタイカンは2速ミッションが入ってますけど、確かに加速性能、電費性能に効果があります。でも、このクルマには積まないかもしれません。
BC:謎のGT-Rらしきエンブレムが付いていますね。
日産:GT-Rを意識しているのは事実です。でも、これはGT-Rではないです。
■市販版はどうなるのか!?
日産はこの「ハイパーフォース」を、なぜか頑なに「GT-Rではない」と主張する。
そこまで言うなら編集部としてもその意思を尊重し、「GT-Rのようなスーパーカー」と一歩引いてもいいのだが、そうはできない事情がある。
なぜなら今から1年半前、2022年の春にこの次世代GT-Rの存在をスクープしていたからだ!
この情報を初めて出した2022年5月26日号の内容を要約するとこうなる。
・日産は次期GT-Rを、全固体電池を使ったBEVで開発している。
・最高出力は1000kW級で、前後モーター協調制御のe-4ORCEを搭載。
・競合車としてポルシェタイカンの研究を続けている。
・参戦を続けているフォーミュラEのテクノロジーをフィードバックする。
・目標はニュルブルクリンク最速モデル。
といったところだ。
今年のジャパンモビリティショーにコンセプトモデルが出てくることは予想外だったが、編集部が入手していた情報にあまりにも近くて逆にビックリ。
手前味噌ながら、ベストカースクープの正確さを証明できたと思っているのだ。もうひとつ「開発はアメリカ主導で行われる」という話もあったが、それは不明だ。
これらの入手した情報はすべて「次期GT-R」を指していたものだったから、日産がいくら「これはGT-Rではない」と言っても、我々には「GT-Rにしか見えない」ということになる。
唯一、間違っていた(かもしれない)のは4ドアクーペと予想したこと。
現状での仮想ライバルのポルシェタイカンも4ドア(シューティングブレークもある)だし、デザインの自由度の高いBEVであれば、4ドアでもスペシャルなスポーツカーのデザインはできるはず。
そう読んで、ユーザー層を広げられる4ドアと予想したのだが、今回の「ハイパーフォース」は我々の予想のはるかに上をいく過激なデザインの2ドアクーペだった。
ただし、これも発売に向けて軌道修正される可能性はある。早くて2028年デビューだから5年先。その間の市場や競合車の動向の変化によっては「やっぱり4ドアが望ましい」とならないとも限らないのだ。
コメント
コメントの使い方GT-RやZもe-POWER化して欲しい
I’m interested in a 4 door GT-R. I hope it will be a hybrid with a smooth inline 6 engine with twin turbos.
モビリティショーで案内の職員さんに様々質問しても、曖昧だったり後になって全然違うと分かった事を言われたりしてきたので、
有名なベストカーさんが、責任者に直接質問してくれるのは、とても有難いです。そこなら誤った情報発しないでしょうし。
エボのように4ドア化は、もし本当に実現したら我ら庶民ユーザー的には素晴らしいことですが、世界の富裕層相手に商売する気なら逆に売れなくなるので、厳しいかもですね。