スポーツモデルが数多く売れる時代ではない昨今に、注目のスポーツモデルが3台デビューする。
その3台とは、トヨタとスバルのコラボモデルである86&BRZの新型モデル、マツダが満を持して投入する直6のFRクーペ、さらにスープラのハイパワー版たるGRMNスープラである。
さて、この3台の中身はどうなっているのか? いつデビューするのか? 独自入手したスクープ情報をお届けしよう!
文/ベストカー編集部
CGイラスト/ベストカー編集部
初出/ベストカー2019年9月10日号
新型トヨタ86/スバルBRZ
■2021年前半デビュー
現行型同様、スバルとの協業で生み出される新型86&BRZは、ボディサイズやキャラクターなどは大きく変わらず、いわゆるキープコンセプト路線でのモデルチェンジとなる。
とはいえ、現在、スバルの上級プロジェクトゼネラルマネージャーの阿部一博氏がトヨタとの協業のもと、開発を行っているが、新型プラットフォーム採用により、大幅に進化してくるだろう。
搭載エンジンは現行の水平対向2LのFA20型から、2.4LのFA24型へと変更される。このエンジンはボア94.0mm×ストローク86.0mmのビッグボア×ショートストロークタイプで、出力も220ps/24.5kgmへと向上する。
もともとエンジンパワーに頼るタイプのモデルではないが、適度なパワーアップは誰からも歓迎されるはず。新型も期待してよさそうだ。
2019年10月の 東京モーターショーに出展された後、2021年前半にデビューする予定だ。
マツダ 直6FRクーペ
■2022年デビュー
ブランド戦略を進めるメーカーには、そのメーカーを代表するフラッグシップモデルが必要となる。現在、全力でブランド価値向上に邁進するマツダにとっての、フラッグシップモデルが、この直6を搭載するFRクーペだ。
評価の高いマツダのデザイン力を結集したかのような流麗な4ドアクーペボディの心臓部に収まるのは、3L、直6ガソリンエンジン。
点火制御にはマツダが独自に開発した、点火プラグも併用する圧縮着火方式「SPCCI」を採用し、マイルドハイブリッドシステムの「M Hybrid」が組み合わされる、いわゆるSKTACTIV-Xエンジンだ。
出力などに関する発表は一切発表されていないが、このクラスで存在感を発揮するためには、やはり350ps級のパワーを目標に開発が進められているとみて間違いない。
かように魅力的なマツダの新型直6、FRクーペ。2019年10月の東京モーターショーで公開された後、デビューは2022年と少し先だが、気になるのは価格。
マツダは常々「BMW、アウディの品質のクルマをフォルクスワーゲンの価格で」といっているので、そこから予想するに、500万〜600万円というあたりが予想される。
トヨタ スープラGRMN
■2021年後半デビュー
ハイパワースポーツが好きというアナタには、スープラのGRMNモデルをお薦めしたい。現在、最上級グレードのRZは340ps/51.0kgmを発生するBMW製3L、直6ターボを搭載するが、このエンジンが、同じくBMW製の374psエンジンに変更されて搭載されるという。
さらにGRMNによるチューニングも行われ、最終的に400ps近い出力となるというから、期待しないわけにはいかない。
もちろん軽量化、ボディ補強も手抜かりなく行われるわけで、スープラGRMNは公道からサーキットまで、すべての道で速さを発揮する、驚異のマシンとなるだろう。
このGRMNスープラは2019年10月の東京モーターショーで公開後、2021年後半にデビューする予定。
グッドウッドで試作車を披露されたレクサスLCコンバーチブル
■2020年春デビュー
最後に2020年春にデビュー予定のレクサスのフラッグシップクーペ、LCコンバーチブルも加えておこう。
このLSコンバーチブルの市販化がついに発表され、2019年7月に開催された「グッドウッド フェスティバル オブ スピード」で試作車が世界初披露された。
カモフラージュが施されているものの。スタイリッシュな外観は写真でもわかるとおりで、かなり魅力的なモデルとなりそうだ。
搭載されるパワーユニットに関しての発表はなかったが、3.5L、V6ベースのハイブリッドのみとなる予想だ。
日本への登場は2020年春、車名はレクサスLC Cとなる可能性が高い。現行型のLC500の価格は1302万2000円。同じV8エンジンを搭載する場合、コンバーチブル仕様の価格は1350万~1400万円程度となるだろう。