■「試乗車」編
本イベントは富士スピードウェイP7駐車場を貸し切って実施されました。抽選で当たった65組の読者の皆さまに、各自動車メーカーの協力によりお借りしたEVやハイブリッド車など、最新の"電動車"を試乗車として用意。参加者の皆さんには、1周約1分程度のコースを2周していただくことで、電動車ならではの加速感を味わっていただくとともに、スラロームセクションでは操縦性を確認してもらうことができました。
初めてEVを運転したという読者も多く、そのスムーズながら踏めばパンチのある加速感に驚きの声を上げていたのが印象的でした。
■「展示車」編
本イベントでは試乗車だけでなく「乗り込みOK」の展示車も用意。マツダは展示車として1989年にデビューした初代NA型「ユーノスロードスター」をはじめとした歴代ロードスターを用意。全車バリバリのコンディションでした。
また、新型クラウン、新型フェアレディZ、新型クロストレックなど、最新モデルもズラリと展示。家族で参加したお子さまが興味深くZに乗り込む姿が微笑ましかったです。
また個人的には新型スペーシアベースの注目度が何気に高かったところもポイント高し。「隠れ家感」が人気のポイントだったようです。
■「トークイベント」&「座学」編
当日は朝から雨の予報だったにもかかわらず、午前中は青空が見える時間もありました。昼休みの時間帯には鈴木直也氏と飯田裕子さんによる日産SAKURAのスペシャルトークショーも実施。「EVは軽自動車でこそその真価を発揮する」と、鈴木直也氏は熱弁。
また、長年のベストカー読者だったらそのレジェンドぶりを知らぬ人はいないであろう、「タケちゃんマン」こと竹平素信氏もトークに乱入。国沢さんとのぶっちゃけトークでは、とてもではないがここでは書けないような昔のラリー界のマル秘話が次々炸裂。やっぱりタケちゃんマンのキャラクターはベストカーにはなくてはならない存在なのであります。
柔道家にして総合格闘家の小川直也氏は、大のクルマ好きとしても知られる。ベストカーでも幾度となくスペシャル企画で登場。来場者と記念写真に勤しんでくださいました。さらにはスターダストプロモーション執行役員であり、無類のクルマ好きとして有名な芸能事務所マネージャーの川上アキラ氏も参戦。芸能界のウラ話を披露してくれました。
「座学」では、本誌ベストカーの試乗記でおなじみのジャーナリストたちが、マイクをとって生講演。以下、ざっくりダイジェスト版をお届けします。
【鈴木直也氏】
『2030年代中盤までに本当にEVのみの販売という計画は実現するのだろうか?』という点で問題提起。直也さん自身はかなり難しいのではないかとの見解でした。BEVはバッテリーの劣化が重要な問題で、トヨタはbZ4Xに関し急速充電器で充電できる回数を一日2回に制限するなど慎重。KINTOのみの扱いもその一環だと説明。直也さんが考える現状のEVのベストは日産サクラ、三菱eKクロスEVで、夜間に充電して短い距離で使用というのを繰り返すのが現状ではベストとおっしゃっていました。それから、先日世界初公開された新型プリウスについても言及。
【国沢光宏氏】
国沢さんは直也さんとは対照的に、「今後内燃機関エンジン車両は販売できなくなる」と主張。国沢さんは、BEVの魅力は何かと参加者に質問。それに対し出てきたのは、発進時の加速の鋭さ、スムーズさ、静かさなどの意見が出ましたが、国沢さん曰く、「これはクルマ好きの見解で、最大のメリットは、エネルギーコストの安さにある」と説明されました。すでにガソリンスタンド過疎地も出てきているし、女性などはガソリンスタンドに行くのが嫌いな人も多い。そんな人にとってBEVはうってつけであることも説明されていました。そして、クルマ好きは往々にしてBEVに対し否定的だが、嫌いでもいいから邪魔しないで欲しいとも。
【飯田裕子氏】
まじめな性格を反映し、事前に今回の試乗車についてのポイントをまとめてきてくれていました。これから試乗する人に乗る車種を聞き、それについて丁寧に説明。同時に試乗を終えた人にはクルマの感想を聞くと同時に、ご自身の感じた異なりを交えて展開。ほとんどの車種についてわかりやすく解説していただき、参加者からも大好評。参加者の注目度も高いマツダCX-60については、ハンドリングはいいけど、少し乗り味が硬いのが気になるとの意見に対し、CX-60に試乗した人も賛同。飯田さんの説明は、基本的に試乗車に関して、運転する楽しいポイントをアピールしてくれていました。
【渡辺陽一郎】
渡辺陽一郎さんの座学は、予定されている最後のプログラムでした。陽一郎さんは直也さん、国沢さん、飯田さんすべての座学に立ち会っていただいていて、同じことをしゃべってもつまらないので、発表されていない秘話などをお話しいただきました。なかでもステップワゴンについて、スパーダにはブラインドスポットモニターが装備されるのに、エアーには装着されていないのは、リアの形状の違いが要因だというのは参加者も目からウロコだったようです。そのほか、試乗車ではありませんが、新型プリウスについても言及されていました。
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