東京オートサロン2020の目玉の1台であるGRヤリスが世界初公開された。これまで偽装されたクルマはすでに公開され、マスコミ向けに事前試乗会も開催されていたが、まったく偽装されていない市販バージョンが公開されたのは初めて。
そのほか、Gazoo Racingブースには、2020年シーズンからスーパーGTのGT500クラスに投入されるGRスープラのGT500マシン、GRスープラGT4も公開された。
文:ベストカーWeb編集部/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】もっと見たい!! 世界初公開されたGRヤリス
まったく逆の発想で開発
東京オートサロン2020で世界初公開されたGRヤリスはGR-FOURと呼ばれていたモデルの正式名称で、GRスープラに次ぎGRの名前を冠したセカンドモデルとなる。
GRスープラがレースから生まれたスポーツカーなのに対し、GRヤリスはラリーから生まれたトヨタオリジナルのスポーツカーだ。1.6Lターボ+4WDという夢のような組み合わせにクルマ好きは心が騒ぐのを隠せない。
なぜ今の時代に4WDターボなのかの問いに対し、豊田章男社長は「トヨタが自分の手でつくるスポーツカーが欲しかった」とコメントしている。
Gazoo Racingでは、「市販車をレース用に改造してレースに参戦するのがこれまでの常套手段だったのに対し、GRヤリスはレース用に開発されたクルマを市販する、というまったく逆の発想で作られているのが特徴」と、GRヤリスについて説明している。
GRヤリスはセリカGT-FOUR以来のホモロゲモデルの復活ということになる。
GRヤリスはエンジンスペック、などからも走りのポテンシャルが高いのは一目瞭然だが、WRC技術がフィードバックされた4WDにより操る楽しさを教えてくれる想像をはるかに超えたスーパーホットハッチであることを強調していた。
1805mmのワイドボディ
ボディサイズは全長3995×全幅1805×全高1460mm(サイズはトヨタ社内測定値)で、ベースは日本では販売されない3ドアとなっている。
日本で販売される5ドアのボディサイズは全長3940×全幅1695×全高15000mmだから、全長は+55mm、全高は-40mmと大差ないが、全幅は110mmもかなりワイドになっていて、見てすぐに違いがわかるレベルだ。
エンジンフード、左右ドア、バックドアはアルミ製なのに加えてカーボンルーフ(フィルム&マーブル柄)を採用するなど徹底的な軽量化も施されている。バッテリーをリアに搭載して重量配分にもこだわっている。
1.6Lターボはリニアなレスポンスが自慢
搭載されるエンジンは1.6L、直3DOHCターボで272ps/37.7kgmのハイスペックを誇る。モータースポーツに必要な素性をゼロから織り込んだ新開発エンジンだ。
軽量コンパクトさとハイパワーを両立したエンジンの型式は、G16-GTSと呼ばれ、GRヤリス専用ユニットとなるが、他の車種への拡大搭載の期待もかかる。
レース、ラリーに必要なリニアなレスポンスも実現しているという。パワーウェイトレシオは驚異の4.706kg/psをマークしている。
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