トヨタ86の中古は前期型が圧倒的に多い!
それでは、兄弟車として登場した86/BRZの中古車事情をそれぞれ見てみたいと思う。
まずは、トヨタ86からだ。現在86の中古車は約950台流通しており、モデルライフが長いといっても現行型国産スポーツカーのなかでは圧倒的に多い。
そのうち2012~2016年式の前期型が約700台、2016年式以降の後期型が約250台と圧倒的に前期型が多くなっている。
流通台数は3カ月前の時点が約920台だったが、その後いったん年明けにピークとなる約1100台を記録。
その後、減少し現在の約950台となっている。流通台数に動きはあったものの、中古車の平均走行距離はこの3ヵ月の間ほぼ約3.8万kmで横這い。そして中古車の平均価格も約192万円から約190万円と小幅な値動きにとどまっている。
続いて、86の中古車の価格帯を見てみる。現在86の中古車の価格帯は約75万~約745万円と非常に幅が広い。
その理由の一つとして、高価格帯に14R-60やGRMNといったスペシャルモデルが流通しているからだ。
その一方で100万円以下の中古車は約13台。走行距離が10万キロオーバーや修復歴有りなどそれなりの理由が挙げられるが、86の100万円以下の中古車のほとんどがAT車なのである。
100万円以下中古車でMT車となるとわずか2台しかない。MT車をじっくり比べて選びたいとなると、予算150万円は考えてもらいたい。
86の中古車のグレード構成は最も多いのが、2.0GTで約550台と実に半数を占めている。続いて多いのが上級グレードの2.0GTリミテッドの約215台、そして2.0Gとなっている。
また86はスペシャルモデルや特別仕様車も数多く発売されていて、そのなかでも100台限定の14R-60は3台流通していて、価格帯は約474万~約598万円。なかには走行距離356kmという新車並みのコンディションのクルマもある。
そのほかではエクステリアを大幅に変更したスタイルCbは6台流通していて、価格帯は約169万~約255万円となっている。
BRZは86よりも安くなっている?
一方のスバルBRZの中古車の流通台数は約340台と86の約36%しかないうえ、2015年に発売された現行型マツダロードスターの約370台よりも少なくなっている。2012年~2016年式までの前期型が約250台。2016年式以降の後期型が約90台となっている。
中古車の流通台数は3ヵ月前の時点では約300台で、その後増加し、年明けにピークとなる約360台を記録。その後はやや減少傾向となっているものの、その変動幅は小さい。
中古車の平均走行距離は86とほぼ同じ約3.8万kmで横這いとなっており、平均価格は3ヵ月前が約175万円。
そして2020年2月中旬現在は約176万円とほぼ横這いといえる動きだ。流通台数こそ違っているが、中古車の平均走行距離は同じなのに86よりBRZの中古車の平均価格が約15万円も安くなっている。
その理由は先ほど述べたとおり、86のほうに14-60Rなど高価格なクルマが多く流通しているからである。
そこで、BRZの中古車の価格帯を見てみると約95万~約350万円と86と比べると相場の上限が低く、価格帯のレンジが狭いことがわかる。
限定車として発売された2.0tSは約21台流通していて、価格帯は約153万~約308万円。
また限定100台の2.0GTイエローエディションはわずか2台しかないが、価格帯は約258万~約350万円とカタログモデルであるSTIスポーツ比べても差がない状況となっているのだ。
BRZの中古車のグレード構成を見てみると、最も多いのがデビュー当初に最上級グレードだった2.0Sで約216台。そして2.0Rの約45台、マイナーチェンジで追加された2.0GTが約29台となっている。
BRZの中古車で100万円以下のプライスを付けているのはわずか4台で、そのうちMT車は2台。走行距離は10万kmを超えて、1台は修復歴有りとなっている。
予算を150万円まで拡大すると約57台となり、走行距離も5万km台まで短縮される。
走りを楽しみたいスポーツカーだけに、クルマのコンディションを重視して中古車は選びたいところだ。
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