2019年12月に惜しまれながら生産中止となってしまったトヨタのFRスポーツセダンのマークX。生産中止後にマークXの中古車相場が上昇傾向にあるようだ。
そのマークXにおいてクルマ好きが注目するモデルといえば、Gazoo Racingの渾身作であるマークX GRMNだろう。
マークX GRMNは2度にわたり販売され、どちらも限定だったこともあり、両方合わせても450台しか販売されなかった激レア車だ。
マークX GRMNの中古車はどのくらい市場に出回っていて、どのくらいの相場となっているのかを、萩原文博氏が考察する。
文:萩原文博/写真:TOYOTA
【画像ギャラリー】新車は発売後即完売!! マークX GRMNは2タイプ合計450台しか存在しない超絶レアグルマ
Gazoo Racingが手掛けた市販車のヒエラルキーの頂点がGRMN

2017年9月19日、トヨタはこれまでスポーツコンバージョン車シリーズ「G Sports(通称G’s)」に変わり、「GR」というスポーツカーシリーズを投入した。
「GR」は、「もっといいクルマづくり」を目指すGAZOO Racing Companyが参戦している、ニュルブルクリンク24時間耐久レースや、全日本ラリーなどのモータースポーツ活動を通じてクルマと人を鍛え、そこで得た知見やノウハウを注ぎ開発した新しいスポーツカーシリーズだ。
モデル体系としては、エンジン内部にもチューニングを施した数量限定販売の「GRMN」を頂点に、GRMNのエッセンスを注ぎ込んだ量販スポーツモデルの「GR」、ミニバンなどにも設定し、気軽にスポーツドライブを楽しめる「GRSPORT」の3タイプを設定。
さらにカスタマイズを楽しめるアフターパーツ「GR PARTS」も用意している。

このGRシリーズの頂点となるGRMN(MNはマスターオブニュルブルクリンクの略)はこれまで、iQ、ヴィッツ、86、そしてマークXの4車種しか設定されていない。
今回は2019年に販売終了したマークXに設定されたGRMNに中古車事情について紹介しよう。
第1弾は2014年に発売開始

マークX GRMNは2014年12月18日に限定100台で車両本体価格540万円そして、2019年3月11日に限定350台、車両本体価格513万円でそれぞれ販売された。
2014年に販売されたマークX GRMNはマークX350Sをベースに6速MTを組み合わせた「大人のスポーツFRセダン」に仕立てた。
外観はフロントのバンパーやスポイラーを空力性能に配慮したデザインとして、サイドミラーカバーをブラックとするなど、スポーティさを強調している。インテリアは専用スポーツシートをはじめ、サイドブレーキを手引き式に変更するなどこだわりが感じられる。

シャシーでは、サスペンションの専用チューニングをはじめ、補強用ブレース、ドアスタビライザーの追加によるボディ剛性の向上させている。
走行性能では専用トルセンLSDおよび前後で異なるタイヤサイズの採用のほか、ブレーキ部品の軽量化などにより、GRMNならではの「走りの味」を演出。さらに、CFRP製ルーフパネルやスポイラー(フロント・リア)を採用し、軽量化を図るなど、走行性能を一層向上させている。
2014年発売モデルでCFRP製のカーボンルーフ&パネルは27万円のオプションとなっている。

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