新型ハリアー登場で相場が動いたか? 盤石の人気を誇るSUVの中古市場はいかに?

 一般的に中古車相場が大きく動くイベントが、自車のフルモデルチェンジだ。世代交代により新型にスイッチすることで、特に旧型となる先代モデルは大きな値落ちを示す。

 しかし車種のなかには世代交代しても、旧型の中古車が値落ちしないケースもある。

 例えば、スズキジムニーのように各世代に固定ファンがいるケースや、AE86カローラレビン/スプリンタートレノのように駆動方式が変更されるケース。

 そしてポルシェ911の993型のように搭載するエンジンが大きく変更されるケースが当てはまる。

 最近では、トヨタアルファード/ヴェルファイアのようにカテゴリーで抜群の人気を誇る強いブランド力のある国産車でもフルモデルチェンジしても値落ちが進まないケースが見られるようになった。

 2020年6月、国産ミドルサイズSUVのなかでも抜群の人気を誇るトヨタハリアーがフルモデルチェンジを行い、4代目となる現行モデルが登場した。

 そうなると、俄然注目が集まるのは旧型となった3代目ハリアーの中古車相場だ。

 ここでは、国産SUVの中でも屈指の人気モデルである旧型ハリアーの中古車の最新の状況を紹介していく。

文:萩原文博/写真:TOYOTA

【画像ギャラリー】旧型ハリアーのすべてがわかる!! 2013年のデビューからその歴史を振り返る!!


ハリアーは初代から絶大な支持を得ているトヨタの重要ブランド

1997年にデビューした初代ハリアー。乗用車的な乗り味の高級クロスオーバーカーとして大人気となった。初代だけでブランドバリューを構築

 トヨタハリアーは乗用車カムリのプラットフォームを採用した、プレミアムSUVとして1997年に登場。海外ではレクサスRXとして販売され、高級セダンに匹敵する乗り味を実現し大ヒットした。

 2代目のハリアーは2003年に登場。外観デザインは、先代モデルを踏襲しているが、最上級グレードのAIRSには電子制御エアサスペンションを搭載。

 またミリ波レーダーを搭載した、世界初のプリクラッシュセーフティシステムをオプション設定するなど、先進装備が充実していた。

 2005年には3.3L 、V6エンジン+モーターのハイブリッドシステムを搭載するハリアーハイブリッドを追加。高出力と優れた燃費性能を両立し、圧巻のパフォーマンスを発揮した。

初代よりも洗練したデザインが与えられた2代目ハリアー。2005年にはハイブリッドを追加し、販売にも大きく貢献

3代目ハリアー(旧型)は2013年から6年半にわたり販売

 レクサスRXの日本市場導入によってハリアーは絶版車となる予定だった。しかし、販売現場から強いブランド力のあるハリアーの存続を要望する声が続出。

 その声を受けて2013年に登場した3代目ハリアーはレクサスRXとは切り離され、先代RAV4のコンポーネンツを流用した日本専売モデルとなった。

3代目ハリアーは消滅のピンチを乗り越えて2013年11月から販売開始。デビュー前の7月にデザインを公開し話題になったのは新型と同じ

 搭載されているパワートレインは、最高出力151ps、最大トルク193Nmを発生する2L直列4気筒DOHCエンジン。

 そして最高出力152ps、最大トルク206Nmを発生する2.5L直列4気筒DOHCエンジン+モーターのハイブリッドシステムの2種類でスタート。

 さらに2017年6月のマイナーチェンジの際に最高出力231ps、最大トルク350Nmを発生する2L直列4気筒ターボエンジンを追加した。駆動方式は4WDを中心に2Lエンジン搭載車に2WDを設定している。

2017年6月にマイナーチェンジとともに2Lターボが追加され、ユーザー層の拡大に成功。ターボモデルの中古車は流通量、人気とも上々

 運転支援システムは、デビュー時は一部グレードにプリクラッシュセーフティシステムを装備していたが、2017年のマイナーチェンジで衝突回避支援パッケージ「トヨタセーフティセンスP」を全車に標準装備。

 また、ナビゲーションのディスプレイが9.2インチに拡大するなど安全性、利便性が向上している。それでは、旧型ハリアーの中古車事情を見てみよう。

ハリアーと言えば高級なインテリアというイメージが定着しているが、旧型のインテリアは新型に負けず劣らず質感が高い

旧型ハリアー(3代目)の中古車情報

新型登場とコロナ禍で割安感が増した

 現在、旧型ハリアーの中古車は約2240台流通している。3カ月前の2020年4月の時点では約2760台流通していたので、徐々に減少しているのは気になるところだ。

 中古車の平均走行距離は3カ月前が約2.9万kmで、今月は約3.1万kmと延びている。

新型ハリアーは2020年4月にプロトタイプのデザインを公開して一気にクルマ界の話題の中心となった。一部モデルはすでに納車まで最大8カ月待ち程度まで長期化

 そして中古車の平均走行距離を見てみると、3カ月前が約260万円で今月は約258万円とほぼ横這いとなっている。

 平均価格の推移をもっと長い1年というスパンで見てみると、1年前の2019年8月時点の平均価格は約271万円。年末までは多少の上げ下げはあるもののその水準をキープしていた。

 しかし年が明けると緩やかに値落ちを開始し、3月から4月にかけて平均価格は20万円近く値落ちしていた。コロナ禍とフルモデルチェンジの影響で旧型のハリアーの中古車相場は一気に割安感が増したということになる。

新型ハリアーは旧型からの正常進化というのがよくわかる。若者から年配まで、幅広い年齢層にマッチするSUVだ

旧型ハリアーハイブリッド(2代目)の中古車情報

マイナーチェンジ後のモデルは横這い傾向

 より詳しく見てみると、2017年に行ったマイナーチェンジ前で最も流通台数の多い2015~2017年式の平均価格の推移は、3カ月前の約253万円から約244万円と9万円の値落ち。 

 いっぽうのマイナーチェンジ後で最も多い2017~2019年式は3カ月、今月ともに約293万円で横這いとなっている。

2017年のマイチェン後のモデルは今後も高値安定傾向にある。逆に旧型の初期モデルは買い替えなどでタマ数が増えるので買い得感は出てくる可能性は高い

 全体的には横這いの動きとなっている旧型ハリアーだが、2017年のマイナーチェンジ前のモデルは値落ちと動きが分かれている。

 さらに旧型ハリアーの中古車の価格帯は、約145万~約520万円と登場から7年が経過しているにも関わらず、100万円以下の中古車は流通していない。

 そのいっぽうで、300万円以上の中古車では現行型では廃止されたターボ車が多く流通しており、今後もターボ車の中古車相場は安定しそうだ。

今後も急激な寝落ちには期待できない

 旧型ハリアーの中古車のグレード構成を見てみると、最も多いのは流通台数が約530台の2.0プレミアムで価格帯は約155万~約423万円。

 続いて多いのは流通台数約390台のエントリーグレード、2.0エレガンスで、価格帯は約150万~約345万円。

 そして続くのが流通台数約130台の運転支援システムを搭載した2.0プレミアムアドバンスドパッケージで価格帯は約149万~約432万円とガソリン車が独占しており、しかもグレードによる価格差が無くなっているのが特長だ。

旧型ハリアーは何タイプかの特別仕様車も販売されていて、スペシャルなカラーのインテリアなどが魅力。気に入ったら買いだ

 いっぽうハイブリッド車で最も多いのが約90台のプレミアムアドバンスドパッケージで、価格帯は約183万~約348万円となっている。

 流通台数は2Lガソリン車が圧倒的に多いが、割安感はハイブリッド車に分があるようだ。

 新型が登場しても旧型ハリアーの中古車相場はまだ高値を維持している。その高値キープの原動力は2017年式以降のマイナーチェンジ後のモデルが中心で、もうしばらくは大幅な値落ちは期待薄だ。

 それはハリアーが非常に人気が高いモデルだから。

 そこで、旧型ハリアーの中古車を手に入れるならば、車検サイクルに当たる2015年式、2017年式の前期型を狙いたい。

マイチェン後の2017年9月にはGRスポーツが追加された。ほかのモデルに比べてタマ数が極端に少ないので探すのは困難

【画像ギャラリー】旧型ハリアーのすべてがわかる!! 2013年のデビューからその歴史を振り返る!!

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