初代カリーナEDは今いくらで買える?
■初代カリーナED中古車相場:流通台数3台、価格帯は約56万~約78万円
1989年9月まで26万4566台が生産された初代カリーナEDは生産終了から30年以上経った現在でも中古車が3台流通しており、約56万~約78万円となっている。
しかも高額の2台は最上級グレードのGリミテッドの5速MTというレアなモデル。現在カリーナEDの中古車は6台流通しているが、ネオクラシック車となっている初代モデルが最も高額となっている。
■2代目カリーナED中古車相場:流通台数3台、価格帯は約29万~約40万円
1989年9月にカリーナEDは初のフルモデルチェンジを行い2代目にスイッチ。兄弟車のセリカ、コロナクーペから変更されたコロナEXiV(エクシブ)の3モデルはバブル景気の追い風を受けて、電子デバイスのデュアルモード4WSを搭載するなど高級化路線を歩んだ。
中古車の流通台数はこの3カ月の間2~3台が続いており、平均価格は3カ月前の約37万円から現在は約34.5万円へと値落ちしている。
これは走行距離の少ない高額な物件が市場から姿を消してしまった。というのは中古車の平均走行距離が約5.7万kmから約8.4万kmに延びていることが証明している。
2代目カリーナEDの中古車の価格帯は約29万~約40万円とすべて50万円以下となっており、高額の物件はツインカムエンジンそして4WSを搭載した最上級グレードのGリミテッドとなっている。
初代、2代目までは、センターピラーレスとなっていた。しかし、1993年10月に登場した3代目カリーナEDは従来モデルの美点であったセンターピラーレスのデザインからボディ剛性向上を追求した結果センターピラーが設けられている。
また、専用設計だったインテリアがセリカと共通化されるなどバブル崩壊のあおりを受けて、カリーナEDの個性が薄まった。
しかし、1994年5月にカリーナEDに2L、NAエンジン+4WDのリミテッド4を設定。トランスミッションは5速MTと4速ATが組み合わされている。
■3代目カリーナED中古車相場:流通台数1台、価格帯は約34万円
1998年に生産終了し、すでに約22年が経過している3代目カリーナは歴代カリーナEDのなかで、中古車の流通台数が最も少ない1台だ。
価格は34万円で2.0Xの5速MT車というレアなグレードとなっている。こうして見ると、やはり4ドアクーペとして時代の寵児といわれた初代モデルが最も中古車として生き残っているのだ。
こうして初代カリーナが巻き起こした4ドアクーペ(ハードトップ)ブームは、マツダペルソナ、日産プレセア、三菱エメロードなど、同様のコンセプトを持つ車種が日本車メーカーから続々と登場することになった。
またトヨタからもカリーナED/コロナEXIVよりも下のクラスの新規車種としてカローラセレス/スプリンターマリノも登場している。
デザイン最優先の走るリビングルーム「マツダペルソナ」
なかでも、カリーナEDのライバルとして登場したのが、1988年11月に登場したマツダペルソナだ。
カペラをベースとした4ドアピラーレスの4ドアクーペ(ハードトップ)、ペルソナは、ラウンジやリビングのソファーを思わせるリアシートが特徴だった。
車名のペルソナ(PERSONA)はラテン語で“人、個人”を意味する。「人の感性を大切にしたい」との思いを込めて命名された。
「インテリアイズム」ならびに「ビューティフル・クルージング」というキャッチフレーズの元、女優のイングリッド・バーグマンをイメージしてデザイン最優先で作られた。
ペルソナのスタイリングは柔らかいボディラインを基調とし、ほのかな色気を漂わせていたことが特長である。
細部も凝っており、七宝を埋め込んだフロントオーナメント、凹型形状の大きなテールランプ、アーチ型のピラーラインなどが個性を主張した
ファブリックのA仕様と本革シートのB仕様というグレードを用意し、またペルソナの姉妹車としてユーノス300も1989年10月に設定された。
初代カリーナEDとは違い、デビュー当初を除いて販売成績は振るわず、1990年3月にエンジンをDOHC16V化(115ps)するなどのマイナーチェンジを実施したが奮わず、ユーノス300も不振をきわめた。
1992年3月、残念ながら一代限りで姿を消し、実質的な後継モデルとなるアンフィニMS-8やユーノス500などに道を譲ることとなった。
パワートレインは基本的にカペラからのキャリーオーバーで、140psの2Lと97ps(後に115ps)の1.8L、直4の2種類。トランスミッションはそれぞれに5速MTと4速ATを組み合わせている。
■ペルソナ中古車相場:流通台数1台、価格は約70万円
中古車もわずかに1台流通しているだけで、ファブリックシートのA仕様が約70万円のプライスが付いている。30年前の中古車にこれだけの価格が付いているのは、クルマの歴史的価値が十分にあるということだ。
しかし、新車だった当時カリーナED対ペルソナという構図で、圧倒的にカリーナEDの勝利だったが、中古車では、その差がなくなっているのが中古車の醍醐味といえるだろう。
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