日産ティアナ無念の生産終了…復活の道はなかったか 中古車がえらくお買い得

2代目は初代のモダンリビングをさらに進化させた

2008年6月に登場した2代目ティアナ。ボディサイズは全長4850×全幅1795×全高1475mm
2008年6月に登場した2代目ティアナ。ボディサイズは全長4850×全幅1795×全高1475mm

 2代目ティアナは2008年6月に登場。初代ティアナが築いた「モダンリビング」をさらに進化させ、「モダンなデザイン」、「乗るたびに実感する快適な乗り心地」、「乗る人すべてに配慮した装備」により、乗る人すべてに「くつろぎ」を提供するモダンなセダンとなった。

 新開発のプラットフォームを国内で初採用し、フラットで滑らかな乗り心地を実現すると同時にシートには振動吸収ウレタンを採用し、シート面全体で体を支える構造としたことで、乗り心地を向上させている。

 さらに初代ティアナで好評だった助手席オットマン機構も継続採用するなど乗る人すべてが、まるでリビングルームにいるかのようにくつろげる空間が特徴。

 パワートレインは3.5L、V6を筆頭に、2.5L、V6、そして4WD車用の2.5L、直4の3種類。組み合わせられるトランスミッションはすべてCVTとなっている。

初代に比べより優雅で豪華になったエクステリア
初代に比べより優雅で豪華になったエクステリア
おもてなし感たっぷりの2代目ティアナのコクピット。ベージュを基調にしたブラウンのウッド調パネルがまるでリビングルームにある家具のようだ
おもてなし感たっぷりの2代目ティアナのコクピット。ベージュを基調にしたブラウンのウッド調パネルがまるでリビングルームにある家具のようだ
電動で調整できるティアナのウリだった助手席シートのオットマン
電動で調整できるティアナのウリだった助手席シートのオットマン

海外市場をより重視した3代目ティアナ

2013年3月にデビューした3代目ティアナ。ボディサイズは全長4880×全幅1830×全高1470mm
2013年3月にデビューした3代目ティアナ。ボディサイズは全長4880×全幅1830×全高1470mm

 日本市場で最終型となった3代目ティアナは2014年1月に登場。中国をはじめとした海外市場をより重視する仕様となった。

 ボディサイズは全長4880×全幅1830×全高1470mmと先代モデルに比べて全長が30mm、全幅が35mm拡大され、後席のニールームに余裕を持たせた。

 ライバルである現行型カムリのボディサイズは全長4885×全幅1840×全高1445mmとほぼティアナと同じだ。

 パワートレインは2.5L、直4エンジン+CVTのみで、駆動方式も2WDのみという割り切りを感じる。

 ボディサイズは先代より拡大されているが、トランク容量は506Lと先代と同じで、大型スーツケース2個または9インチのゴルフバッグ4セットが積めるスペースを確保している。

安全装備で差を付けられてしまった形の3代目ティアナ
安全装備で差を付けられてしまった形の3代目ティアナ

 ユーティリティ面ではライバルのカムリとの差は感じないが、圧倒的な差が付けられているのが安全装備だ。

 カムリは高速道路での追従走行が可能なアダプティブクルーズコントロールを含む、先進の運転支援システムであるトヨタセーフティセンスを搭載しているに対して、ティアナは衝突軽減ブレーキや踏み間違い防止機能が2015年12月の一部改良で全車標準装備となったぐらい。

 これでは目の肥えたユーザーを納得してもらえないだろう。さらに、2014年の登場以降、一部改良は3度行っているが、運転支援装備の充実が2回とナビを標準装備したグレード設定を1回だけ。

 商品力向上を目指したマイナーチェンジは販売された6年の間一度も行っていない。

 海外で展開されている可変圧縮比エンジンのVCターボを搭載すれば、カンフル剤にもなったはずだが、そういったことも行わないこの放置ぶりは当然のことながら販売台数にも反映され、静かな幕引きということにつながってしまった。

3代目となっても初代と変わらない、リビングルームのようなインテリア
3代目となっても初代と変わらない、リビングルームのようなインテリア

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