ランクル、ジムニー、LX…中古になってもぜんぜん値落ちしない現行傑作SUV 5選

ランクル、ジムニー、LX…中古になってもぜんぜん値落ちしない現行傑作SUV 5選

 新車市場では、相変わらずSUV人気が続いているが、中古車市場でも変わらないのだろうか? 

 また、昔からSUVの中古車は、10万kmオーバーの過走行車でも値落ちが少ないという話もよく聞く。本当なのだろうか?

 そこで、中古車市場を調べ、中古車になってもぜんぜん値落ちしない現行モデルのSUVについて、萩原文博氏が解説する。


文/萩原文博
写真/ベストカー編集部 ベストカーweb編集部 トヨタ スズキ

【画像ギャラリー】なぜ値落ちしないのか? 大ヒットSUVの詳細写真をチェック!


値落ちしないSUVはどのクルマ?

 中古車は人気が価格に大きな影響を及ぼす商品だ。したがって同じカテゴリーのクルマで、新車時の価格がそれほど変わらなくても中古車価格は大きく差が付くことは多い。

 裏を返せば人気薄のクルマを狙えば価格が安くて品質が高いクルマが購入できるということである。今回は人気が高くてなかなか値落ちが進まないというSUVの中古車を取り上げてみたい。

 グローバルマーケットではSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)は人気が高い。

 日本市場においても同様だ。最近デビューしたトヨタのSUVだけでも、2019年4月のRAV4、同年11月のライズ。そして2020年6月にハリアー、同年8月にヤリスクロスを発売。ピックアップトラックのハイラックスを含めるとSUVだけでも8車種という多彩なラインナップとなっている。

 それほど人気が高く絶好調のSUVだが、その人気を反映して中古車となっても値落ちの進まない車種がある。

 一般的にクルマは新車登録すると年式が古くなり、走行距離が延びたりすると中古車の価格は安くなっていくのだが、SUVのなかにはなかなか値落ちが進まない車種がある。

 そこで今回は、中古になってもあまり値落ちの進まないSUVと題して現行モデルのなかから5車種ピックアップしてみた。はたして、これらのクルマにはどんな共通項があるのだろうか。

ランドクルーザー200:不動の人気、過走行車でも高値傾向

2007年9月にフルモデルチェンジしたランドクルーザー200は当初このフロントマスクだった
2007年9月にフルモデルチェンジしたランドクルーザー200は当初このフロントマスクだった
2015年8月17日に行われたマイナーチェンジで、前後を中心にデザインを一新
2015年8月17日に行われたマイナーチェンジで、前後を中心にデザインを一新

ランクル200の中古車情報はこちら!

 なかなか値落ちしないSUVとして、まず取りあげたいのが2007年9月に登場したランドクルーザー200だ。

 現行型は登場から13年も経過したロングセラーモデルとなっている。ランドクルーザー200がいかに値落ちが進まないのかを買取価格で見てみよう。

 調べたグレードは新車価格597万9600円のAX Gエディション。5年落ちの2015年式だ。2015年8月にエクステリアの大幅なマイナーチェンジが行われており、買取価格はマイナーチェンジ前が約303万円、マイナーチェンジ後は約395万円となっている。

 10年落ちとなる2010年式でも買取価格は約209万円。そして13年落ちとなるデビューイヤーの2007年式でも約178万円となっているのだ。

 もちろん、コンディションによって上下するが、一応これが水準となる価格といえる。

 これを残価率に置き換えてみると、5年落ちのマイチェン後が約66%、マイチェン前が約51%。10年落ちが約35%そして、13年落ちでも約29.7%もあるのだ。

 この数字がいかに凄いのかを証明するために比較してみた。最近「セダン離れ」と言われるので、セダンのなかからロングセラーモデルの日産フーガのハイブリッドVIPを調べてみた。

フーガハイブリッドVIP。パワーユニットはシステム出力364psの3.5Lハイブリッドを搭載する
フーガハイブリッドVIP。パワーユニットはシステム出力364psの3.5Lハイブリッドを搭載する

 フーガハイブリッドVIPの新車価格は723万981円で、5年落ちの2015年式の買取価格は約179万円。

 そして10年落ちとなる2010年式は約55万円。残価率は2015年式が約24.7%、そして2010年式は約7.6%。

 最近はセダンが人気薄ということもあるが、ランドクルーザー200と比較するとこれだけの差がある。これは買取価格なので、ランドクルーザー200の販売価格はさらに高くなるということになる。

走行距離別でランドクルーザー200の中古車価格を見てみると、5万~6万kmだと約268万~約748万円。10万~11万kmでは約228万~約368万円、20万km超でも約198万円と大きく値落ちしていない
走行距離別でランドクルーザー200の中古車価格を見てみると、5万~6万kmだと約268万~約748万円。10万~11万kmでは約228万~約368万円、20万km超でも約198万円と大きく値落ちしていない

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 これを踏まえて、改めてランドクルーザー200の中古車相場の推移を見てみたい。

 現在、ランドクルーザー200の中古車は約190台流通している。3ヵ月前の時点では約250台流通していたので、減少傾向となっている。

 流通している中古車の平均走行距離は3ヵ月前の約3.7万kmから現在は約3万kmまで減少。この動きに伴って、平均価格は約461万円だった3ヵ月前から現在は約550万円まで値上がりしている。

 ランドクルーザー200の中古車の価格帯は約198万~約1036万円で、高価格帯にはカスタマイズ車が多く流通しており、新車価格を上回っている状況だ。

 走行距離別でランドクルーザー200の中古車価格を見てみると、5万~6万kmだと約268万~約748万円。

 10万~11万kmでは約228万~約368万円。そして20万km超でも約198万円という価格となっているのだ。

 対象となる中古車は1台しかないとはいえ、走行距離23万kmという中古車が200万円近い価格で販売されているのを見るとランドクルーザー200の人気の高さがうかがえる。

 新型ランドクルーザー300の登場が2021年9月と言われているが、その影響はあまり受けていないようだ。

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