センチュリーの中古車が欲しい!! 100万円で1000万円カーの気分が味わえる!??

永田氏が購入した激安中古センチュリーとは?

永田氏はヤフオクでセンチュリーの中古車を53万円で購入
永田氏はヤフオクでセンチュリーの中古車を53万円で購入

 筆者も冒頭に書いたように、以前からV12エンジンを搭載している割に価格が安い点を理由に2代目センチュリーの中古車が漠然と気にはなっていた。

 その興味は2018年にセンチュリーが現行型にフルモデルチェンジされると一層高まり、話の成り行きでベストカー本誌にて「筆者が激安中古センチュリーを買って連載する」ということになり、筆者は連載開始の時期もあり、急ぐようにヤフーオークションにて53万円で2代目センチュリーを落札した。

 筆者の激安中古センチュリーは東京の企業で初度登録され、筆者で四人目のオーナーらしいという個体で、「大きな修理代が掛かるトラブルがあったら諦める」という覚悟で自分のものにしたが(そうでなかったらそもそも筆者には自分のものにできない)、大きな問題はなかった。

 コンディションは2000年1月登録の当時18年落ち、走行約15万㎞、車検の残りは2年近く、ブラック、フェンダーミラー、モケットシートであった。

 ただ、現車がある愛知県に現行センチュリーの広報車両で激安中古センチュリーを迎えに行った帰り道に、キーが縦方向に真っ二つ割れるトラブルというかアクシデントはあった。

 この点に関しては筆者のセンチュリーは結果的に幸いイモビライザーがなかったため、残ったキーの部分から鍵屋さんでスペアキーを造り、生き残ったキーレスエントリーの部分と組み合わせて、乗っていた。

 激安中古センチュリーを買って良かった点は以下のことが挙げられる。


●アイドリング+αの低回転域から図太いトルクを出し、モーターのようにスムースに回るV12エンジンをこの価格で経験できた
●塗装や本当に木から造られている木目パネル、丈夫なモケットシートといった高いクオリティを経験できた
●落札価格の何倍にも思ってもらえる周りに対するインパクト
●自動車メディアで働いていてもめったに乗ることがないクルマだけに、乗せた人が喜んでくれる
●クルマがクルマだけに路上での周りからの扱いがよく、職務質問を受けるという貴重な経験もした
●フェンダーミラー、オーディオの短波放送、リアシートから助手席(筆者は秘書席と呼んでいた)を電動で動かせる機能、リアシートに座る要人が足を伸ばせるよう助手席の背もたれを貫通できる機能、リアシートのマッサージ機能など、ショーファードリブンカーならではの装備、快適性を味わえた

 筆者の激安中古センチュリーに限らず、2代目センチュリーの×としては、


●燃費は総合するとリッター5kmから6kmと現代の基準では極悪である以上に、排気量が5Lなので通常で8万8000円、13年落ち超だと15%増しで10万1200円の自動車税は痛かった
●大きなロール、スロースピードなステアリングレスポンスなど、運転して特に楽しいクルマではない。ただこのあたりを逆手にとって先読みした運転をすると、それはそれで運転の練習になるという楽しみ方もある

 筆者が自動車メディアのフリーランスというのも含め総合的に見ると、激安中古センチュリーを自分のものにしたことは費用対効果の高い経験、勉強だった。

先代センチュリーの中古車相場

2021年1月現在、100万円以下で買えるセンチュリーは33台ヒット。走行距離は6.2万km~33.4万km
2021年1月現在、100万円以下で買えるセンチュリーは33台ヒット。走行距離は6.2万km~33.4万km

2代目センチュリーの中古車情報はこちら!

 中古車検索サイトを見ると、先代センチュリーは90台程度とまずまずの数が流通しており、その価格帯別の台数と傾向は以下の通り。


●50万円以下(5台) 20年落ち以上、走行15万㎞以上
●50万~100万円(27台) 50万円以下に比べ、年式と走行距離はいい方向にはなっているが、大差ないようにも見える
●100万~150万円(14台) 年式は2005年以降、年式によっては走行距離10万km以下というものも出始める
●150万~200万円(11台) 年式は2005年以降、走行距離15万km以上ながら2012年式というものもあった
●200万~300万円(10台) 年式は2010年以降、走行距離も10万km以下が多い
●300万円以上(14台) 年式は2012年式以降、走行距離5万km以下が中心

 と、流通が多くない特殊な範疇に入るクルマだけに傾向はあるけど、明確な相場は言いにくいというのが率直なところだ。そんなクルマだからこそ、隙を突くように筆者でも自分のものにできたわけだ。

 なお、先代センチュリー、ベンツSクラスやBMW7シリーズのV12エンジン搭載車の中古車が新車価格を考えると安いのは、この種のクルマはどんなにいい良くても、ボディサイズや維持費により、極端に言えば「もらっても困る」という側面もあり需要が少ないためで、当然と言えば当然である。

 それだけに中古で安く買った分、売るときの査定が期待できない点は覚悟して欲しい。ちなみに筆者は欲しいという若者がおり、「引き継いでくれるなら」と無料で進呈した。

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