人気沸騰中のテスラの中古車は買っても大丈夫なのか?

テスラのバッテリーは大丈夫?

「テスラスーパーチャージャー」と名付けられたテスラ専用の高速充電施設。現在日本に22カ所ある。充電速度は国際規格である「CHA de MO(チャデモ)」の2倍以上とされる
「テスラスーパーチャージャー」と名付けられたテスラ専用の高速充電施設。現在日本に22カ所ある。充電速度は国際規格である「CHA de MO(チャデモ)」の2倍以上とされる

 それに加えて、「テスラのバッテリーはそもそも大幅には劣化しない」という事実がある。

 さまざまな通信社が発信しているニュースや研究者が発表したデータによれば、テスラのバッテリーは5万kmや6万kmが経過してもせいぜい5%ほどしか劣化せず、それどころか20万kmほどを走行しても、バッテリー容量が90%を割り込むことはほとんどないのだ。

 初期のEV用バッテリーは「温度管理」に問題があって、確かに比較的早期に劣化してしまう傾向が見られた。しかし昨今は、そこに関連する技術は大幅に進歩している。

 さらにテスラの場合は、標準レンジのモデルでもロングレンジのモデルでも、実は同一サイズの巨大バッテリーが搭載されている。同じサイズのバッテリーを、あくまで制御によって「使う範囲」を変えているのだ。

 これは要するに「どデカいバッテリーのごく一部しか、実際には使われていない」ということなので、そもそも10万kmや20万km程度では大幅な劣化など生じようがないのが、テスラとパナソニックが開発したバッテリーなのである。

 となれば、疑問その4「もしもバッテリーを交換するとなると大金がかかってしまうのでは?」に対しての答えは、もはや出たも同然である。

 答えは「普通の乗り方をしている限り、そもそもバッテリーを交換するような事態にはならない。そのため、大金がかかることもない」である。

 将来的に走行30万km、40万kmの中古テスラが普通に流通するようになったならば話は別だが、今どきのクルマが(特に高級EVが)30万kmも40万kmも乗られるケースはほとんどないはず。

 それゆえ中古テスラの、少なくともバッテリーに関しては、交換費用うんぬんの心配をする必要は「ゼロ」なのだ。

 400Vの走行用バッテリーではなく「12Vの補機類用バッテリー(鉛電池)」は、一般的な車用のものと同じタイプが使われているため、これについてはテスラといえども普通に2年から4年ほどで交換が必要になる。ただしその費用は、せいぜい2万~4万円といったところである。

 いかがだっただろうか? 少なくともテスラの中古車はそんなに心配することはなさそうである。

【画像ギャラリー】プレミアムEVの先鞭をつけたテスラの歴代モデルとこれから発売されるモデル

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