男の120回払いにリスクはないのか?
――しかしですねぇ、男の120回払いにはリスクもあるような気がするのですが?
榎本店長 ……例えばどんなリスクですか?
――例えば、長い支払いの途中で失業しちゃったりして月々の支払いができなくなり、手元のフェラーリを売り払うわけですが、それでも多額の残債が残ってしまうとか……。
榎本店長 そのご心配は99.9%ご不要かと思います。ご承知のとおりフェラーリの相場は人気モデルの場合はですが、年々上がっており、それに対してローン残債は年々下がっていきます。
――まぁそうですね。
榎本店長 そしてそもそも、最初にある程度の「頭金」を、計画的に入れています。そのため、もしも途中で万一支払いが困難になったとしても、愛車を手放せば……、欲しい方はたくさんいらっしゃいますので、状態が良ければすぐに売れます。
残債は完全に片付けることができ、さらには、支払い済み頭金の3分の1か半分ほどは戻ってきちゃうケースも多いんです。
――ううむ、そうなんですか! しかし先ほど「人気モデルの場合は」とおっしゃいましたが、不人気モデルを買っちゃうと、その限りではないのですね?
榎本店長 おっしゃるとおりです。
――中古フェラーリの場合、どんな車種が「不人気モデル」に該当するのですか?
榎本店長 ざっくり言いますと「エンジンが前に付いてるモデル」、つまりFRのフェラーリは購入後、大きく値下がりしてしまうことが多いですね。
しかしエンジンが真ん中に付いてるもの、つまりミドシップフェラーリであればたいていの場合、高値を維持します。まぁ360モデナはやや微妙かもしれませんが。
――なるほど。しかしそんな人気のミドシップモデルでも、走行距離をガンガン延ばしちゃうとリセールは下がりますよね?
榎本店長 おっしゃるとおりです。おおむね「年間走行距離2000km以内」を目安にお乗りいただけると、ご売却される際にも高値が付くでしょう。
――でも年間2000km以内って少なすぎませんか? せっかくフェラーリを買ったなら、もっと乗りたくなっちゃうような気もするのですが?
榎本店長 もちろんそのあたりはお客様それぞれの価値観によりますが、フェラーリというクルマは、特にそのミドシップモデルは存在感があまりにも濃厚で強烈であるため、たいていのお客様は年間2000km以下でも「お腹いっぱい」になっていらっしゃるというのが現実ですね。
120回ローンで買ったのはいいが修理費用で地獄に落ちないのか?
――なるほどぉ。でも乗ってるうちに高額な修理費用でヒーヒー言うハメになる……なんてことも多いんじゃないですか?
榎本店長 いや、多くないですね(キッパリ)。
――そうなんですか? なぜそう言い切れるんですか?
榎本店長 普通のおクルマと違って、手元にあっても、あまり距離を走らないからです。そのため壊れないというか、「高額な修理費用が発生する」という事態がそもそも起こらないのです。
――そ、そうなんですか? 具体的にはいくらぐらいのメンテナンス費用と、車検時の費用を見込んでおけば大丈夫なんでしょうか?
榎本店長 あくまで弊社でご購入されて、年間走行距離が2000km以下の場合は……という前提ですが、まぁエンジンオイル交換費用が年間3万円ほどで、車検時の総額が20万~30万円といったところでしょうか。
――そんなもんなんですか?
榎本店長 そんなもんなんですよ。いやもちろんですね、いわゆる激安店で値段につられて激安フェラーリを買ってしまうと、こうはなりませんよ。
――激安中古フェラーリを買っちゃうと、どんなことが起こるのですか?
榎本店長 考えうるすべての悪いことが起こるでしょう(笑)。次から次へと故障しまくって、もうイヤになって売ろうと思い、業者に見てもらったが事故車であることが発覚し、二束三文でしか売れない……みたいなことが普通に起こります。
――そういった事態を避けるには……?
榎本店長 弊社で買ってくださいとは申し上げませんが、「きちんとした専門店で、経験豊富なスタッフに相談しながら買ってくださいね」とは申し上げたいですね。そしてそのうえで、十分な頭金を含む「計画性」を持ってことに当たれば、120回払いでもまったく問題はないんです。
もちろん、フェラーリやスーパーカーにご興味がない方が無理にローンを組む必要などありませんが、本気でご興味があるのであれば、ぜひ足を踏み入れていただきたいですね。
ちゃんとしたモノを計画的に買えば、あとはもう「幸せだけが待っている」と言えますから!
――なるほど完全了解です! ……しかしながら、あと2つだけご質問させてください。まずひとつは、中古のスーパーカーでも「残価設定ローン」というのがあると思うのですが、あれってぶっちゃけどうなんでしょうか?
榎本店長 ……弊社では、残価設定ローンについての「良くない状況」もいろいろと見てまいりましたので、取り扱っていませんし、お薦めもしていません。
――なるほど。ではもうひとつ、会社を経営されている人であれば「スーパーカーを経費で買う」、つまりフェラーリなどを社用車扱いにすることもできるのでしょうか?
榎本店長 うーん。4人乗りならもしかしたら可能かもしれませんが、率直に言っていろいろ難しいとは思いますね。
――了解しました。では私も「社用車としてフェラーリを買う」という夢は封印します。というか、そんなお金も会社もないのですが、というか本日は誠にありがとうございました!
榎本店長 いえ、どういたしまして!
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