ドイツにあるBMW本社(BMW AG)のフルネームは「Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft」。直訳は少し違うのだが、こなれた日本語にするなら「バイエルン・エンジン製作所株式会社」ということになるだろう。
そんな社名を持つ同社はよく知られているとおり、もともとは航空機用エンジンメーカーだった。第一次世界大戦の敗戦により航空機の製造を禁じられた結果として、二輪車や四輪車のメーカーへ転じたという背景を持っている。
そんなBMWだけに、同社の大きなアピールポイントは2021年の現在も「エンジン」だ。方式や気筒数を問わず精密な感触でもって高回転域まで吹け上がるBMW製エンジンには魔力的な快感がある。
特にその直列6気筒エンジンは「シルキーシックス(絹のような感触の6気筒エンジン)」との異名を持ち、「地上で最高のNAエンジンである!」と評する人間も多い。
だがそんなBMWのシルキーシックスも今、存続の危機にひんしている。ご承知のとおり現在、世界規模で「純内燃機関の新車販売を将来的に禁止する」という動きが加速している。
まだ新車販売禁止だけだが、将来的な都市中心部への乗り入れ禁止などを含め、すでに販売されているクルマや中古車がどうなるのかはわからない。
そこで、BMWの名機、直6エンジンを搭載したM2やM3、M4の中古車は今どうなっているのか、調べてみた。
文/伊達軍曹
写真/ベストカー編集部 ベストカー
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