現行型ハイエースの中古車市場でなぜ低走行車が増加??

現行型ハイエースの中古車市場でなぜ低走行車が増加??

 トヨタの人気車種のロングセラー化が進んでいる。『ランドクルーザープラド』は2009年登場。そして200系と呼ばれる現行型『ランドクルーザー』は2007年に登場した。すでにベストカーwebで、紹介しているようにランドクルーザーは2021年8月に約14年振りにフルモデルチェンジを行い、世代交代を行う予定だ。

 プラットフォームやパワートレーンも刷新され、主力エンジンはV6のガソリン&ディーゼルターボになると言われている。日本のみならず、グローバルで人気の高いランドクルーザーがフルモデルチェンジを行うとなると、俄然注目が高まるのが『ハイエース』のモデルチェンジだ。

 200系と呼ばれる現行型ハイエースは2004年登場と、すでに約17年が経過している超ロングセラーモデルだ。しかし、現在になってもフルモデルチェンジの噂は聞こえてこないどころか、現行モデルの新車販売は相変わらず好調で、絶大な支持を得ている。

ここでは、ビジネスモデルとして大ヒットしている現行型ハイエースの最新中古車事情を紹介する。

文/萩原文博
写真/TOYOTA

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■日本のビジネスを支える「ハイエース」現行型は17年目のご長寿モデル

 中古車事情を紹介する前に、簡単に現行型ハイエースの歴史を振り返ってみる。

 2004年8月に登場した現行型ハイエースバンは、全長が4695mm(一部4840mm)の「ロング」と5380mmの「スーパーロング」。全幅が1695mmの標準と1880mmの「ワイド」、そして全高は1980mmの「標準ルーフ」、2105mmの「ミドルルーフ」、2240〜2285mmの「ハイルーフ」の3種類を用意。さらにドア枚数は4ドアと5ドア、フロア形状は標準とジャストローの2種類、乗車定員は2人、3人、5人、6人乗りの4タイプ。グレードはエントリーグレードの「DX」、快適装備の充実した「スーパーGL」を用意した。

登場当時の現行ハイエース。見た目はグリルの大型化程度で変わらないが、毎年のように改良が実施されており、17年を経た今でも一線級の実力を維持しているのはさすが!
登場当時の現行ハイエース。見た目はグリルの大型化程度で変わらないが、毎年のように改良が実施されており、17年を経た今でも一線級の実力を維持しているのはさすが!

 搭載するエンジンは2L&2.7L直列4気筒ガソリンエンジンと2.8L直列4気筒ディーゼルエンジンの3種類とビジネスモデルらしく多彩なニーズに応えるべくバリエーションが豊富だ。

 登場から約17年が経過しているハイエースバンだが、年を重ねるごとにアップデートを行っている。最初のマイナーチェンジを行ったのは2007年8月、外観の変更をするとともに、搭載するディーゼルエンジンを新長期規制に適合させた3Lエンジンへ変更。また、2010年に行った2度目のマイナーチェンジでは搭載するディーゼルエンジンの仕様変更を中心に、外観を変更している。

 2012年4月の一部改良では、盗難防止システムのエンジンイモビライザーシステムを全車に標準装備。2013年の3度目のマイナーチェンジでは、内外装の変更に加えてさまざまな情報を表示するマルチインフォメーションディスプレイを全車に標準装備とし利便性を向上させている。

 2014年12月の一部改良では搭載するガソリンエンジンの仕様変更とともに、ATを従来の4速から6速へと多段化させ燃費性能を向上。そして2017年11月の一部改良では、ディーゼル車のATも6速へと多段化されると同時にレーダークルーズコントロールなどを外した衝突回避支援パッケージ「トヨタセーフティセンスP」を標準装備。

 2020年4月にはデジタルインターミラーを全車にオプション設定したのをはじめ、パノラミックビューモニターやインテリジェントクリアランスソナーといった運転支援装備をAT車にオプション設定するなど安全性を向上させている。

 約17年というロングセラーモデルの現行型ハイエースだが、燃費性能や安全性、盗難予防という観点から見ると、2014年式以降のモデルを狙いたいところだ。ポイントを絞ったところで現行型ハイエースの中古車相場を見てみよう。

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