2021年4月14日に、2022年モデルの日産『GT-R NISMO』を公開した日産。2021年は、EV(電気自動車)の『アリア』をはじめ、SUVの『エクストレイル』、スポーツカーの『フェアレディZ』といったニューモデルが登場する予定で注目度は抜群だ。
それもそのはず現在、一般社団法人 日本自動車販売協会連合会が発表している新車販売台数(軽自動車および海外ブランドを除く)の2021年3月のデータでは、日産車はベスト20に2020年にフルモデルチェンジを行ったコンパクトカーの『ノート』の4位。そしてミニバンの『セレナ』が11位とわずか2台しかランクインしていない。
また、軽自動車の新車販売台数でも『ルークス』が4位、『デイズ』が10位とややさえない。今後登場するモデルの中で爆発的に売れるのは『エクストレイル』だけだが、ランキングをもっと賑わせてもらいたい。
今回は現在日産が販売している車種ラインアップの中でベストセラーと言える『セレナ』の中古車事情を紹介する。2020年の年間新車販売台数でも第11位に留まったセレナだが、一体中古車相場はどのように動いているのだろうか。
文/萩原文博
写真/編集部
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■一時販売台数を落とすも e-POWER投入で復活
通算5代目となる現行モデルの『セレナ』は2016年8月に登場した。トヨタ『ヴォクシー/ノア』、ホンダ『ステップワゴン』など新車販売台数ランキングでも上位にランクインする車種が多いカテゴリーに属する。
お子さんのいる家族が使いやすい工夫が施されており、3240mmというクラストップレベルの室内長、ガラス部分のみの開閉が可能で、狭い場所でのラゲージルームへの荷物の積載がラクラクできるデュアルバックドアはライバル車にはないセレナ独自の機能となっている。
モデル体系は5ナンバーの「標準モデル」と、エアロパーツを装着した3ナンバーサイズの「ハイウェイスター」の2種類を用意。さらに注目なのは高速道路同一車線自動運転技術の「プロパイロット」を搭載したこと。この機能は、高速道路などでの追従走行そして、車線の中央をキープする半自動運転を味わうことができるというもの。運転支援システムではライバルに一歩リードしている。また、デビュー当初はこのプロパイロットを標準装備したプロパイロットエディションという特別仕様車を設定し、ユーザーへの認知と普及を高めた。
搭載するパワートレーンは、2種類。デビュー当初は2L直列4気筒ガソリンエンジン+ECOモーターを組み合わせたスマートシンプルハイブリッドシステムのみだった。このハイブリッドシステムはモーターのみによる走行はできないものの、低価格・小型のシステムということがウリだった。しかし、燃費性能はライバルのハイブリッド車に比べて、見劣っており販売台数は苦戦した。
そこで、2018年2月に1.2L直列3気筒エンジンを発電に使用し、その電力でモーターを駆動するe-POWERを追加した。車両重量の重いミニバンと低回転から最大トルクを発生するモーターとの相性、そして高い静粛性が支持され、2018年のミニバン新車販売台数No.1に輝いた。
2019年にマイナーチェンジを実施し、エアロ系のハイウェイスターは押し出し感を強めるべく日産のアイコンである「ダブルVモーショングリル」を大型化した。また、e-POWER搭載車は装着するホイールサイズを従来の15インチアルミホイールから16インチへと1インチサイズアップされ、走行安定性を向上させている。
運転支援システムはさらに強化され、従来オプション設定だった踏み間違い衝突防止アシストなどが全車標準装備されたのに加えて、対向車がいる状態でもハイビームでの走行が可能な「アダプティブLEDヘッドライトシステム」をはじめ、インテリジェントBSI(後側方衝突防止支援システム)、BSW(後側方車両検知情報)、RCAT(後退時車両検知警報)も標準装備するなど車両の360°監視できるようになっている。
また、セレナはモデル初期には「ライダー」、2017年11月には「NISMO」「オーテック」といったカスタマイズモデルもラインアップされている。それでは、最新のセレナの中古車相場を見てみよう。
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