R34 GT-R 20年で約6倍に… いまや3400万円ってマジかよ!! 極上モノの過去と現在

■最も高値で流通するのは「ニュル」系特別仕様車

2002年に販売された最終記念車「VスペックIIニュル」
2002年に販売された最終記念車「VスペックIIニュル」

 R34型スカイラインGT-Rの中で最も高額で販売されているのが、2002年1月に1000台限定で発売され、即日完売した「Mスペックニュル」と「VスペックIIニュル」だ。

 このモデルに搭載されているエンジンは、耐久レースなどのベースエンジンに使われているN1仕様エンジンをベースとして、エンジン中心部品であるピストンやコンロッドを重量バランスの均一化を図った高精度バランス品とすることで、エンジン高回転域における爽快な回転フィーリングにより磨きをかけている。

 さらに、限定車特別装備として、フルスケール300km/hの専用スピードメーター、立体成形の専用グレードネームエンブレムなどを採用している。現在販売されている中古車のなかで、3000万円以上のプライスが付いている2台は、いずれもこのニュルとなっている。

 それでは、R34型スカイラインGT-Rの中古車相場が、どのような経緯をたどってここまで高くなったのかを追ってみよう。

■最も安く手に入れられたのは2012年だった!?

平成12年度排出ガス規制に適合しないため2002年12月に惜しくも販売終了となった
平成12年度排出ガス規制に適合しないため2002年12月に惜しくも販売終了となった

 R34型スカイラインGT-Rが生産終了となった2002年12月当時の中古車相場を見てみると、価格帯は約368万〜約669万8000円。平均価格は約347万円となっていた。

 高年式で、走行距離の少ない中古車は新車価格とそれほど変わらない価格で販売されているものの、プレミアム価格というほど高くないし、最安値は順調に値落ちが進んでいた。

 そして、5年後の2007年12月は、10月に現行型GT-Rが販売開始された直後のタイミングだが、この時点でのR34型スカイラインGT-Rの中古車の価格帯は約309万〜約728万円。平均価格は2002年よりグンと上がって約495万円となっている。

 最安値は2002年当時より安くなっている一方で、最高値は728万円と新車時価格を上回っている。

 当時は、走行距離の少ないR34型スカイラインGT-Rと登場したばかりの現行型GT-Rのどちらを購入するかというユーザーが多かった。

 現行型GT-Rを見たり、乗ったりしたユーザーがR34型スカイラインGT-Rの高品質車を選ぶケースが多くなったタイミングだ。

 さらに5年が経過した2012年3月当時のR34型スカイラインGT-Rの中古車相場は約239万〜約1480万円と最安値は200万円台まで下がっているものの、最高値は1000万円の大台を超えて約1480万円となった。

R34型に搭載されるRB26DETT型直6ツインターボエンジン。過給圧アップ等の改良により、最高出力は280ps/40.0kgmにトルクアップ
R34型に搭載されるRB26DETT型直6ツインターボエンジン。過給圧アップ等の改良により、最高出力は280ps/40.0kgmにトルクアップ

R34型スカイラインGT-Rの中古車情報はこちら!

 しかし平均価格は2007年より若干下がり約470万円となっていて、この時期は走行距離の少ないクルマの価格は高く、走行距離の延びていたクルマは安いと価格の二極化が進んだタイミングだった。

 そしてそして時代は進み、今から5年前の2016年3月当時の平均価格は約592万円と大きく値上がりし、現在は平均価格も約3倍と高騰している。

 こうして見ると、R34型スカイラインGT-Rを安く手に入れられたのは、約10年前の2012年頃だったことがわかる。その後はご存じのとおり、価格の安いクルマから姿を消して、中古車相場が高騰していくわけだ。

 中古車は欲しいと思ったときが買い時……とよく言われるが、R34型スカイラインGT-Rも300万円で購入できた時が狙い目だった。あぁあの日に帰りたい。

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