■現行型は2017年から
続いては、2017年9月から販売されている現行型スイフトスポーツ。クルマの骨格にあたるプラットフォームに「ハーテクト」と呼ばれる高剛性、軽量化を両立した新プラットフォームを採用。さらに全幅1735mmの3ナンバーサイズとすることで、トレッド幅を拡大して直進安定性と旋回性能を向上させている。
また、外観デザインでは空力パーツの導入によって揚力と空気抵抗の低減を高レベルで実現し、先代モデル比で約10%も空気抵抗を低減している。
搭載するエンジンは最高出力140ps、最大トルク230Nmを発生する1.4L直列4気筒直噴ターボ。点火制御とターボ過給圧制御をチューニングし、アクセル操作に対する反応を高めて、過給応答性を向上させていて、幅広い回転域でターボラグのない鋭い加速を実現している。
組み合わされるトランスミッションは6速MTと6速AT。6速MTは先代と同じ2~5速をクロスレシオ化した同じギア比を採用。一方の6速ATは最適なギア比を設定し、鋭い加速を得られるようになっている。
サスペンションにはスポーティな走行に特化した減衰特性のモンローのショックアブソーバーを採用。さらに専用スタビライザーやブッシュ類の採用によってロール剛性を最適化している。
そして、運転支援システムがパッケージしたセーフティパッケージを設定。衝突被害軽減システム「デュアルセンサーブレーキサポート」をはじめ、アダプティブクルーズコントロールなど最新の運転支援システムが採用されている。
2020年5月の一部改良で、後退時の安全装備を充実させ、安全性を向上させている。それでは、現行型と旧型のスイフトスポーツの中古車事情を見てみよう。
■先代型の中古車事情
現在、先代型スイフトスポーツの中古車は約378台流通していて、そのうちMT車は約78.8%の約298台を占めている。価格帯は約35.5万~約164万円となっている。
先代型スイフトスポーツMT車の中古車の年式による分布を見てみると2012年が約124台で最も多く、2013年の約60台、2014年の約45台と、年を追うごとに少なくなっていく。スポーツモデルなので、年式よりもコンディション重視で選びたいところ。
大幅な変更がモデルライフの間で行われていないので、車検サイクルのタイミングと流通台数を考えると2013年~2015年式が狙い目だ。この年式で絞っても流通台数は約140台。価格帯は約50万~約164万円となり、100万円以下のプライスを付けた中古車が約82台も流通している。
■現行型の中古車事情
一方の現行型スイフトスポーツの中古車は約386台流通していて、そのうちMT車は約72.2%の約273台を占めている。価格帯は約116万~約365万円で、MT車も同じ価格帯となっている。販売開始から4年が経過しても、現行型スイフトスポーツで100万円以下の中古車は現時点で流通していないのだ。
続いて現行型スイフトスポーツMT車の中古車の年式別の分布を見てみると、最も多いのが2018年式の約93台、続いては2020年式の約78台、そして2021年式の約52台となっている。
そのうち2020年~2021年式の中古車のほとんどが走行距離5000km以下というおろしたて中古車が多く占めている。なかには諸費用を含めた乗り出し価格が約177万円という走行距離389kmという個体も見つかる。
すなわち現行型スイフトスポーツは200万円以下でほぼ新車といえる高コンディションのクルマを手に入れることができるのだ。
最も流通台数の多い2018年式の価格帯は約125万~約289万円。修復歴なしで、走行距離5万km以下に絞ると約145万円からとなる。長く付き合うことを考えると、現行型スイフトスポーツはおろしたて中古車を狙ったほうが得策といえるのではないだろうか。
コメント
コメントの使い方