俺にとってハチロクはやっぱりAE86だ 最新中古車事情とメンテの気になるポイントを専門店に直撃!

■レビンとトレノ、GTVかGT-APEXのどちらが人気?

2ドアのスプリンタートレノ。トレノの2ドアはGT-APEX、GTに用意。GTは2ドアのレビン、トレノにラインナップされ、GTVの装備がさらに簡素化、リアブレーキがドラム式、ステアリングやシート表皮などがAE85と同様のものとなる
2ドアのスプリンタートレノ。トレノの2ドアはGT-APEX、GTに用意。GTは2ドアのレビン、トレノにラインナップされ、GTVの装備がさらに簡素化、リアブレーキがドラム式、ステアリングやシート表皮などがAE85と同様のものとなる
モータースポーツのベース車両のGTVは3ドアのレビン、トレノにラインナップ。パワステとリアワイパーレスとなり、アナログメーターを装備。ロック・トゥ・ロックが3.0回転とクイックでダイレクトなハンドリングが特徴
モータースポーツのベース車両のGTVは3ドアのレビン、トレノにラインナップ。パワステとリアワイパーレスとなり、アナログメーターを装備。ロック・トゥ・ロックが3.0回転とクイックでダイレクトなハンドリングが特徴


――ううむ、まぁそうですよね。私が500万円+αを払えるかどうかは別として、話はよくわかります。ちなみにグレード的には、最近はどれが人気なんでしょうか? やはり最上級グレードだったGT-APEXですかね?

鎌田社長―まず、そもそもレビンとトレノでいうと、トレノのほうが圧倒的に人気が高いですね。一番人気はトレノの前期型で、レビンと比べると50万円から100万円ほど高くなります。

――なるほど。そして個別のグレードで人気が高いのは?

鎌田社長―基本的には「人それぞれの好みによる」ということになりますが、スパルタンな仕様だった「GTV」はサーキットなどでやっつけられちゃって(笑)、今はあまり残ってません。

 現存している個体の多くは、パワステなどの快適装備が付いていた最上級グレード「GT-APEX」です。GT-APEXは比較的おとなしく乗られていた場合も多いので、今でもけっこう残ってるんですよ。

スプリンタートレノ3ドア1600GT-APEXブラックリミテッド
スプリンタートレノ3ドア1600GT-APEXブラックリミテッド

■AE111型の4A-GE型5バルブエンジンに載せ替えたほうがいい?

AE86はグロス130psの4A-G型1.6Lエンジンを搭載しているが、実際に計測してみると90ps程度しか出ていない
AE86はグロス130psの4A-G型1.6Lエンジンを搭載しているが、実際に計測してみると90ps程度しか出ていない
純正の4A-GE 4バルブエンジン(130ps/15.2kgm)から、AE111に搭載された5バルブエンジン(165ps/16.5kgm)への載せ替えはやったほうがいいのだろうか?
純正の4A-GE 4バルブエンジン(130ps/15.2kgm)から、AE111に搭載された5バルブエンジン(165ps/16.5kgm)への載せ替えはやったほうがいいのだろうか?


――では例えば総額500万円ぐらいでトレノのGT-APEXを買った場合、ハチロクというクルマはやっぱり「チューニング」もしたくなるわけですが、定番のエンジンスワップ「4バルブヘッドの4A-GEから、5バルブヘッドの4A-GE(AE111型)に載せ替える」っていうのは、やっぱりやったほうがいいのでしょうか?

鎌田社長―そこも好みの問題だと思いますが、5バルブヘッドは「ぜんぜん違う」というのは確かです。純正の4バルブエンジンの最高出力は、メーカーはグロス130psといってましたが、今実際に測ると90psぐらいしかありません。

 というか、90psあればいいほうです。それに対して5バルブは、ノーマルコンピュータをそのまま移植しても160ps弱は出ますからね。弊社の場合はMoTeCなどのコンピュータを付けますが、そうすると180psは普通に出ます。それを踏まえたうえで「どちらをお選びになりますか?」という話になりますね。

――ううむ。AE86を買うついでに5バルブエンジンに換装してもらうとしたら、いくらぐらいかかるのですか?

鎌田社長―最低でも200万円はプラスでかかりますね。

――いいエンジンだけど、やっぱりカネはかかると……。

鎌田社長―そもそも5バルブのエンジン本体が最近はなかなか見つからないのですが、買うとすると、オーバーホールを前提とした「ベースエンジン」でも20万円ぐらいします。

 そこからオーバーホールを行うわけですが、オーバーサイズのピストンを入れたり、もはやない部品をなんとかしたりして、分解整備して積み替えるだけでも100万円ぐらいは普通にかかります。

――ですよね。そこはわかります。

鎌田社長―で、5バルブエンジンは油温と水温がすごく上がるんですよ。そのためラジエターもしっかり仕上げなきゃいけませんし、燃料ポンプも少し強いものに替えてあげたほうがいい。

 あとはオイルクーラーも付けてあげたほうがいいですね。そういったことやらないと、5バルブエンジンはオーバーヒート気味になっちゃうんですよ。で、そういった周辺作業も加えていくと、とすぐに150万円とか200万円になるんです。

――たしかに、なりますね……。

鎌田社長―もちろん5バルブへのエンジンスワップは「絶対にやらなければいけない」という作業ではありませんので、4バルブのままお乗りになるのも決して悪くはないと思いますが。

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