2020年代の終わりまでに全モデルを電動化するとしているメルセデス・ベンツは2021年9月5日、ミュンヘンで開催されたIAAモビリティ2021にて「コンセプトEQG」を初公開した。
これは要するに「GクラスのEV化」を強く示唆したコンセプトモデルで、2025年にはさっそく市販されると言われている。
となれば、ガソリンおよびディーゼルエンジンを搭載するGクラスはいよいよ販売終了か? と心がざわついている人も多いのではないだろうか。
2025年以降にはGクラスもEVだけになり、もうガソリンやディーゼルの純エンジン車の新車が買えなくなる日もそう遠くはない時代に来てしまうのだ。
それならば、新車があるうちに買っておきたい……と思うお金持ちはいるに違いないが、新車なんか高くて買えない……と思っている人が大部分ではなかろうか。そうなると心配なのは、EVが登場する未来が見えたことで、内燃機関のGクラスの中古車相場が値上がってしまうのでは……ということ。
中古車にしたってGクラスの場合はかなり高額で、世界中の金持ちが中古のGクラスを狙っているわけだが、一応「自分でも買える可能性はある!」ということで、現行型および旧型Gクラスの中古車相場が今どうなっているのか、調査してみた。
文/伊達軍曹
写真/メルセデス・ベンツ、ベストカー編集部
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■現行型Gクラスの中古は1300万円オーバーとやっぱり高かった
まずは2018年6月に発売となった現行型メルセデス・ベンツ Gクラスの中古車について。
中古車情報サイト『カーセンサーnet』に掲載されている現行型Gクラスの数は、2021年9月半ば時点で約100台。モデル全体の価格は約1300万~約2400万円で、平均価格は1746.2万円となっている。……やっぱり高いわけだが、年式別やグレード別に分けて考えた場合の状況はおおむね下記のとおりである。
【年式別の流通量と価格】
●2018年式/10台/1495万~1790万円
●2019年式/24台/1299万~1815万円
●2020年式/36台/1358万~2250万円
●2021年式/28台/1298万~2378万円
2021年式の流通台数が思いのほか多く、なおかつ28台中11台は走行100km以下の「ほぼ新車」といえる個体。現在、新車は在庫僅少のため購入がかなり難しくなっているため、現行Gクラスの“即納”を狙う場合は、2021年式の中古車に注目してみるのが良さそうだ。
次にグレード別で見てみよう。
【グレード別の流通量と価格】
●G350d AMGライン/35台/1298万~2100万円
●G350d マヌファクトゥーア エディション/10台/1748万~1878万円
●G400d(AMGライン含む)/14台/1868万~2080万円
●G550(AMGライン含む)/25台/1458万~1968万円
ガソリン4L、V8ツインターボのG550もそれなりに流通しているが、やはり中心はディーゼルターボである模様。「前期型である350dを狙う場合で1500万円前後、後期型の400dが欲しい場合は2000万円前後」というのが、車両価格の目安となるだろう。
なお、ここまでは「メルセデス・ベンツ」の現行Gクラスについて記してきたが、「メルセデスAMG」のG63が欲しい場合は、下記の相場状況をご覧いただきたい。
【メルセデスAMG G63(各種エディションを含む)】
●流通量/112台
●車両価格/1970万~3263万円
●平均価格/2413.4万円
「おおむね2100万円前後のゾーンで走行1万km台のG63が狙える」というのが、メルセデスAMGのほうの現状であるようだ。
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