■いすゞビークロス/中古車平均価格は178万円:横這いを推移
現在はトラックメーカーとして知られているいすゞが1997年~1999年に掛けて販売したSUVのビークロス。オールラウンドリアルスポーツという新しいコンセプトを基に開発されたビークロスはいすゞのスポーツマインドの集大成といえるモデルだ。
ミューやウィザードといったSUVの既存プラットフォームを流用した3ドアモデルのビークロスは背面タイヤによるリアの視界確保を追求して、バックアイカメラ連動型モニターを標準装備するなど先進性を誇っていた。
搭載するエンジンは最高出力215psを発生する3.2L、V型6気筒自然吸気エンジンで、組み合わされるトランスミッションは4速AT。駆動方式は電子制御トルクスプリット式のフルタイム4WDとかなり先進的なシステムを搭載していた。
現在、ビークロスの中古車は約4台流通していて、平均価格は約178万円。中古車の価格帯は約148万~約218万円で、平均価格は横這いで推移している。
■スズキツイン/中古車平均価格は約42万円:新車価格を考えるとかなり高水準
これまでは、時代を先取りしすぎたSUVの“珍車”を紹介してきた。続いて紹介するのはコンパクトカーだ。2003年に登場した2人乗りの軽乗用車スズキツインは、ガソリン車が49万円という低価格を実現しただけでなく、当時軽自動車初のハイブリッド車としても注目された。
当時国産車最小サイズとなる全長2735mmのボディを採用し、最小回転半径は3.6mという驚異的な取り回しの良さが特徴だ。
搭載するパワートレインは、最高出力44psを発生する直列3気筒エンジンと最高出力37psを発生するエンジンとトランスミッションの間に最高出力5kWを発生するモーターを搭載したハイブリッドシステムの2種類。トランスミッションはガソリン車が5速MTと3速AT。ハイブリッドは4速ATのみで、駆動方式は2WD(FF)のみとなっている。
現在、ツインの中古車は約120台流通していて、そのうちハイブリッドは約3台。ほとんどはガソリン車となっている。平均価格は約42万円で価格帯は約9万~約110万円と幅広くなっている。
直近3カ月の平均価格の推移を見てみると、3カ月前の時点では約40万円だった平均価格が、一時は約44万円まで上昇。現在は落ち着きを見せて約42万円となっている。新車時価格を考えるとかなり高水準といえる相場だ。
■日産Be-1/中古車平均価格約76.3万円:値上がり傾向にあり今後さらに加速と予測
続いては、初代日産マーチをベースとしたパイクカー、1987年に限定1万台で販売された日産Be-1だ。パイクカーとは、レトロなデザインを応用したクルマのことで、この後にパオやフィガロなどが販売された。
曲線を多用したデザインを実現させるために、ボディの様々な部分に新素材が使用されている。通常のルーフに加えて、手軽にオープンエアを楽しめるキャンバストップ車も用意されていた。
搭載するエンジンは最高出力52psを発生する1L直列4気筒自然吸気で、トランスミッションは5速MTと3速ATが組み合われていた。駆動方式はFF(2WD)のみとなっている。
すでに、30年以上前のモデルながら、中古車は約20台流通していて、平均価格は約76.3万円。中古車の価格帯は約42万~約179万円。5速MT車のほうが中古車価格は高くなっている。
また直近3カ月の平均価格の推移を見てみると、3カ月前の時点では約70万円だったが、現在は約76.3万円まで上昇している。今後はさらに値上がりしていきそうだ。
次ページは : ■トヨタパッソセッテ/中古車平均価格約33万円:知る人ぞ知る5ナンバー3列シートミニバンは目立った動きなし
コメント
コメントの使い方