トヨタカローラや日産スカイラインのように、初代から世代交代を行い何十年も存続するベストセラーモデルがある一方で、わずかひと世代しか存在できなかったモデルも数多くある。
コンセプトやデザインなどが時代のニーズにマッチせず、残念ながら新車セールスに繋がらなかったり、そもそも生産台数が少なかったりなど理由はそれぞれだ。
しかしいわゆるこういった“珍車”と呼ばれるモデルたちは時間が経過し、中古車となってから高く評価されるケースも多い。
本企画では、1980年代後半から2000年代にかけて登場したひと世代で終了した珍車の中古車相場はどういう状況なのか? それとも時代に流れに乗り高騰しているのか、相変わらず人気なしなのか、果たしてどちらなのだろうか?
文/萩原文博
写真/トヨタ、日産、ホンダ、マツダ、スバル、三菱
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■ダイハツネイキッド/中古車平均価格は約29万円:じわじわと値上がり傾向も買うなら今!
現在、人気となっているのがSUVというカテゴリーだ。2021年8月にフルモデルチェンジしたトヨタランドクルーザーは納車まで4年以上と言われているし、2018年に登場した軽自動車のスズキジムニーは現在でも納車まで1年待ちという人気を誇っている。
現在では、安定した人気を誇るSUVだが、1980年後半から1990年代には“珍車”が登場している。まず紹介するのは、1999年の軽自動車の規格変更時に登場し、2004年まで販売されたダイハツネイキッドだ。
ネイキッドは、ミラをベースとしたハイトワゴンで、分割されたバンパーやフロントグリルがボルト留めされ、簡単に取り外しができるようになっているのが特徴。
この特徴を活かすため非常に多くのオプション装備が設定され、ドライバーの好みに合わせてカスタマイズできるのが魅力。
この考え方が進化して現行型コペンのドレスフォーメーションに発展したと言えるだろう。搭載するエンジンは最高出力64psを発生する直列3気筒ターボと最高出力58psを発生する直列3気筒自然吸気の2種類。
組み合わされるトランスミッションは5速MTと4速ATを用意し、駆動方式は全グレードで2WD(FF)と4WDを選ぶことができた。
グレード構成はデビューの時点は丸目のヘッドライトを採用した標準車と装備が充実したGパッケージの2種類。2002年のマイナーチェンジで、角形ヘッドライトを採用したFとターボFを追加している。
現在、ネイキッドの中古車は約235台流通していて、平均価格は約29万円。中古車の価格帯は約1000円~約100万円となっている。直近3カ月の平均価格の推移を見てみると、2021年7月の時点では約26.5万円だったが、現在は約29万円と2.5万円の値上がり。ジワジワとだが値上がり傾向を示している。
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