セルシオは高級セダンの革命児
なぜ、今でもセルシオがスゴイ! といわれるのか。まず取り上げたいのは専用のプラットフォームを採用していることだ。現行型のレクサスLSは名称こそ違うものの基本的には同じプラットフォームを採用している。
まず、この点だけでもセルシオの凄さはわかる。プラットフォームを開発するには莫大な費用がかかる。したがって現在では共通化を行っているのだ。しかし、セルシオは専用設計のプラットフォームを採用していたのだ。
だからこそ、初代セルシオ(レクサスLS400)を当時メルセデスベンツが研究し、Sクラスを作ったと言われるように高い走行性能、静粛性そして乗り心地のよさといった高級セダンに求められる性能を実現していたのである。
2代目セルシオの1994年~1997年までの前期モデルはバブル崩壊の影響によってコストカットが進んだため、セルシオの中では残念なモデルといわれているが、フルモデルチェンジに匹敵するマイナーチェンジによって後期型は人気を回復。
そして、3代目でセルシオ伝説は完成するのであった。
しっかりメンテナンスしていれば20万kmでも楽勝
日本の高級車に燦然と輝く歴史を残したセルシオだが、まだ中古車で手に入れることができる。現在でも初代モデルが約25台、2代目が約100台、そして最終型の3代目が約400台も流通している。
年式を考えるとセルシオの中古車で狙い目は3代目と言える。平均価格はすでに底値に達しているようで、3カ月前から今月まで約49万円でほぼ横這いとなっている。
いっぽうの流通台数は3カ月前には約500台もあったのだが、今月は約400台とわずか3カ月で約100台も市場から姿を消してしまったのだ。
最終年式でもすでに13年落ちとなっているので、商品となる個体も減っているだろうし、自動車税も割増しとなるなど、セルシオの中古車を取り巻く環境は厳しい。
3代目セルシオの中古車の価格帯を見てみると、約12万~約298万円と幅が広く。現在でも150万円以上の物件がゴロゴロしている。さすがに現在流通している中古車でVIP仕様は少なく、ノーマル車が中心となっている。
もちろん走行距離が10万kmを超えている中古車が多くなっているが、以前販売店で取材をしたときに、厳選したパーツを採用したセルシオはしっかりとメンテンスしていれば、20万kmぐらいは致命的なトラブルは出にくいと言われたことがある。
それを信じられるとすれば、中古車として流通している3代目のセルシオはまだまだ賞味期限があるということになる。まだまだトヨタが精魂打ち込んだフラッグシップセダンのセルシオは味わえるのだ。
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