アルミテープを貼るだけでクルマの乗り味が変わる。そんなややオカルトチックなことが本当に起こるのだろうか? 単なる思い込みじゃないの? そう思うのはベストカー編集部員も同じ。
ということで、今回はレーシングドライバーの松田秀士氏にインプレッションを依頼。弊社のハスラー、GT-Rなどで実際にアルミテープを貼って徹底インプレッション。さらにあの「はとバス」まで登場する!!
文:松田秀士、ベストカー編集部/写真:西尾タクト、ベストカー編集部
ベストカー2016年11月10日号
松田秀士も信じた? 目に見える確実な効果
ボディの樹脂部分にアルミテープを貼るだけで、帯電した+イオンが放電し空気の流れがスムーズになるという。それって、冬場にドアノブを触る時に発生する、あのイヤな静電気のこと? と聞いたが、どうやら違うらしい。
空気中は+に帯電していて、走行することでボディも帯電し、タイヤも路面との摩擦で静電気を発生して帯電するのだという。
確かに、その理屈はわかる。ボディのなかでも鉄の部分は自然に放電するが、最近のクルマで多くなった樹脂部分の帯電は、500Vにも数千Vにも達するらしく、空気とボディの+と+同士が喧嘩して空気が剥離し、スムーズに流れなくなるのだそうだ。
そこで、このアルミテープを貼ると、+イオンが放電されて空気の流れがスムーズになり、走りが安定するらしい。ホントかよ!? と思ったが、トヨタの技術陣が発表し、特許も取ったのだという。ま、とにかく実験しよう。
まず、1万㎞以上走った編集部のハスラーで出発。市街地から首都高に乗り、平和島SAまでアルミテープなしで走る。この時の印象は、適度なロールを伴う軽快なフットワーク。予想以上に加速感もよい、という印象。
そして、いよいよアルミテープを所定の位置に貼り付け。
平和島SAの構内を走り出した瞬間から、あれっ!? なんか、ステアリングが落ち着いてる! 直進時のニュートラル(中立域)に、路面からのガサツな振動感がさっきまであったのに、ない感じ。
いや、これはきっとプラシーボ効果、こんなことで騙されていては松田秀士のレポートを誰も読んでくれなくなる。と、自分に言い聞かせて、首都高速に合流して速度を上げる。
すると、どうだ。なんだか、走行音が静かになっている。ドアなどの密閉性が増したような、耳障りな生活雑音のようなものがなくなり、なんだか頭の中がスッキリ!
しかも、クルマの直進安定性が増し、ステアリングを操舵した時の引っかかるようなフリクションが感じられなくなっている。
これらの変化には、本当に驚かされる。ワタシ、信者になってしまいました! いやいや、プラシーボ効果というレベルではなく、明らかに改善されるのだ。
しかも、速度が上がるにつれて、効果は大きくなる。特に、60㎞/hを境目にはっきりと変わるのだ。
コメント
コメントの使い方