日本のクルマメーカーの中において、異彩を放つスバルは、熱烈なファンが多いことで有名だ。その人気は国内のみならず、海外においても人気があり、特に北米では近年、販売台数を伸ばし続けている。
例えば、2020年1月-3月の3ヶ月間で、米国でスバル車は、13万591台も売れており、日本市場での同期間の販売台数(3万992台)の4倍以上も売れている。
ラインアップされているスバル車のほとんどが、2020年ベストリセールアワード※を受賞するなど、スバルの北米でのスバル車人気は、とどまるところを知らない。
フォードやシボレー、GMといった巨大な自動車メーカーが存在する北米において、比較的規模が小さい日本のメーカーであるスバルが、これほどまでに認められるようになったのは、なぜだろうか。
※米国にあるケリー・ブルー・ブックという車両評価及び自動車研究を行う会社が主催する、新車登録から5年後に最も高い残存価値を持つと予想されるブランドを選出した賞
文:吉川賢一、写真:スバル
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スバルが北米で認められるようになった理由とは?
ここ日本において、スバルといえば、水平対向エンジンとシンメトリカルAWDを生かした「走りの良さ」をイメージされる方が多いであろう。
1990年代以降、世界ラリー選手権での活躍によって、インプレッサWRX STIが有名になり、ステーションワゴン流行のきっかけを作ったレガシーツーリングワゴン、GT500でのBRZの活躍など、比較的コンパクトで、走りの良いクルマを作っている、というのが日本におけるスバルのイメージだと思う。
しかし、北米で売れているスバルの人気車種は、フォレスター、アウトバック、XV、そして、日本未発売の大型SUVアセントといったSUV。
実は、北米においてスバルは、SUVブランドというイメージを持たれている。近年北米では、SUVの需要が急激に高まっており、長年販売ランキング上位を独占してきた大型ピックアップトラックに販売台数で迫っている状況。
スバルは、彼らがもつ「水平対向エンジンとシンメトリカルAWD」といった技術の高さを武器に、世界的なSUVブームに早い段階から参戦し、ラインアップを拡充させていったことで、北米での人気を獲得したのだ。
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