「ダットサンクロス」粋な3列シートクロスオーバーが業績低迷の今の日産を救う??

「ダットサンクロス」粋な3列シートクロスオーバーが業績低迷の今の日産を救う??

 ダットサン(DATSUN)をご存知ですか? 40代以上のおじさん世代なら、ダットサントラックやサニー、ブルーバード、フェアレディなど、ダットサンブランドから出た名車たちを懐かしいと感じるはずだ。

 ダットサンは1900年代初頭に登場し、1986年に消滅したが、2013年に復活した。

 今日のダットサンは、NISSAN、infinityに続き、日産の3番目のブランドで新興国向けのエントリーカーという位置づけだ。

 そのダットサンブランドから、魅力的なクロスオーバーSUVが登場しているのだ。その名もダットサンクロス。

 どんなクルマなのか、じっくり見ていくことにしよう。

文/ベストカー編集部
写真/日産自動車
初出/ベストカー2020年7月10号

【画像ギャラリー】日本発売熱望! 新型クロスオーバー ダットサンクロスと各国で販売中のダットサン車


ダットサンとはどんなブランドだったのか?

インドネシアで、ダットサンブランド6番目の新型車、ダットサンブランド初のクロスオーバーモデルとしては発表されたダットサンクロス。ボディサイズは全長3955×全幅1670×全高1560mm
インドネシアで、ダットサンブランド6番目の新型車、ダットサンブランド初のクロスオーバーモデルとしては発表されたダットサンクロス。ボディサイズは全長3955×全幅1670×全高1560mm
ボディの前後とサイドのアンダーガード、樹脂製のフェンダーエクステンション&サイドパネルが装着されている
ボディの前後とサイドのアンダーガード、樹脂製のフェンダーエクステンション&サイドパネルが装着されている

 ダットサンクロスを紹介する前に、”ダットサン”(DATSUN)はどんなブランドだったのか、振り返っておこう。

 ダットサンは、日産の源流にあたる快進社と実用自動車製造が合併したダット自動車製造まで遡る。1930年に小型乗用車の試作車が完成し、車名をDATの息子を意味するDATSON(ダットソン)とした。

 DATの定義は、Durable(耐久性がある)、Attractive(魅力的な)、Trustworthy(信頼できる)に改められた。

 SONが日本語の“損”に聞こえ縁起が悪いということから1932年に英語で同音のSUN(太陽)に変え、DATSUN(ダットサン)と、ダットサン商会吉崎良造が命名した。

 その後、1931年に鮎川義介が設立した戸畑鋳物と合併し、1934年に社名を日産自動車へ変更、ダットの名は消滅し、ダットサンがブランド名として残された。

 その後、米国市場ではNISSANよりも何倍もの認知度があったのにもかかわらず、1981年に当時の社長、石原俊の方針によってDATSUNブランドが順次廃止され、1986年には消滅した。

 ところが、日産にやってきたカルロス・ゴーンが2013年に海外ブランドのひとつとして復活させた。以来、日本ではあまり知られていないがロシアやインド、スリランカ、インドネシアなどでは人気ブランドとなっている。

 そのダットサンがインドネシアで、こんなクルマを販売しているのを読者のみなさんは知ってましたか?

 名前はダットサンクロス、既存のGO+のプラットフォームを使ったクロスオーバーモデルだ。上の写真を見ればわかる通り、なかなかの迫力。

 もともとは2015年に発表されたコンセプトモデルGO-crossコンセプトを市販化したものだが、ボディの前後とサイドに樹脂製のエクステンションパネルをつけることでカッコいいクロスオーバーに仕立てている。

最低地上高は200mmと本格的なクロスオーバーSUVとしての資格が充分
最低地上高は200mmと本格的なクロスオーバーSUVとしての資格が充分

 最低地上高はたっぷりの200mm。ボディサイズは全長3955×全幅1670×全高1560mm。ホイールベースは2450mmとなっている。しかもこの3955mmという全長の中に3列シートを配置し、利便性を高めている。

 パワートレーンは最大出力68〜78ps、最大トルク10.6kgmを発揮する3気筒1.2Lガソリンエンジン。これにエクストロニックCVTの組み合わせとなっている。

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