走り、居住性、実用性…クルマを選ぶ基準は数あれど、なかなか外せないもののひとつがデザインじゃいだろうか。
感性は人それぞれだからなかなか優劣をつけるのは難しいものだが(かのムルティプラやアズテックだって作った本人は史上最高のかっこよさだと思っていたに違いない。たぶん)、今回ここでは下記6カテゴリーにおける1980年代~現行日本車の「最高のデザイン」を決めてみたい。ジャッジは自動車評論家の清水草一氏。
ルールは、まず各カテゴリーから編集部が3台を選出。清水氏がその3台を吟味し1台を選出…という流れなのだが、さらに清水氏が独自に選んだ「最高の1台」も並べてもらった。
6つのカテゴリー別「最高にいいデザインの日本車」を決める!
・2ドアクーペ編
・SUV編
・セダン編
・ワゴン編
・コンパクト&ハッチバック編
・軽自動車編
【画像ギャラリー】6カテゴリー厳選! デザイン突出の24モデルをギャラリーでチェック!!!
※本稿は2020年10月のものです
文/清水草一、写真/スバル、日産、トヨタ、マツダ、三菱、ホンダ、スズキ
初出:『ベストカー』 2020年11月10日号
■2ドアクーペ編
1981年にソアラが登場し、その後プレリュードやシルビアといったデートカーが出るなど、1980年代は2ドアクーペの最盛期! 各社デザインにも力が入りまくった。
が、バブル崩壊とともにスポーツカー冬の時代に突入し、新規モデルが激減。21世紀に入ると、生き残らせること自体が極めて困難になり、ノスタルジーの彼方へと遠ざかったのでした。
●編集部が選ぶ「いいデザイン」の2ドアクーペ3台
・スバル アルシオーネSVX
【清水の寸評】ジウジアーロの独創的デザインを忠実に商品化した歴史に残る2ドアクーペの傑作だ! ただサイドウィンドウを除くと、それほど印象的なデザインではないとも言えるかもしれない
・日産 5代目シルビア(S13)
【清水の寸評】とにかく超シンプル&クリーン! けれん味をそぎ落とした清楚なフォルムが光る! ただ、あまりにも素直で毒がなく、エモーションも控えめだったのが惜しい。
・日産 スカイラインクーペ(V35)
【清水の寸評】シンプル&クリーンでありながらエモーショナルで力感に溢れ、国産2ドアクーペのひとつの到達点ではないだろうか! あえて言えば、もう少し毒が欲しかった
●3台のなかで清水が推す1台は?
・日産 スカイラインクーペ(V35)
一直線に伸びたウエストライン、フェアレディZを思わせる滑らかなルーフライン、端正で力強いオーバーフェンダー。余分なデザイン要素はどこにもない、実に流麗な2ドアクーペだった。ただ、デザイン的なアイコンもないんだよね……。
●が、しかし! 清水が独自に選んだ「最高の2ドアクーペ」はコレだ!
・日産 スカイラインGT-R(R34)
美しさゼロ、コケオドカシのカタマリ、大味で醜悪なデザインではあるんだけど、時間を経るにつれ目を逸らせなくなるこの魅力! 特にスパッと切り落としたリヤ断面の大きさと大胆さには、麻薬的な魅力がある……。
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