■コンパクト&ハッチバック編
1980年代以降の国産コンパクト&ハッチバックのデザイン史は、5代目ファミリアの大ヒットと、3代目シビック、いわゆる「ワンダーシビック」の砲弾型フォルムの追い打ちから始まった……と言えるのではないか! どっちも実にシンプルで美しく、まさに不朽の名作でした。涙が出ます。
ただ、この2車は2枚ドア。4枚ドアでは初代ヴィッツのデザインが革命的だった。2代目キューブはそこに唯一無二の和風デザインで新風を吹き込み、2代目スイフトでスズキも欧州レベルのデザイン力をゲット、といった流れで、スターが次から次へ登場し、主役がめまぐるしく入れ替わるという、好ましい状況が続いております。
●ベストカー編集部が選ぶ「いいデザイン」のハッチバック3台
・ホンダ アコードエアロデッキ
【清水の寸評】ホンダの砲弾型デザインの終着駅として挙げたんだろうけど、ここまで引き伸ばしたのはやっぱり失敗で、冗長になった。これを選ぶなら、その元祖たるワンダーシビックだべ!
・スズキ 3代目スイフト
【清水の寸評】2代目で欧州デザインに追いついたスイフトは、3代目でそのトップグループに食い込んだ! と考えております。特にリアスタイルの美しさは歴史に残る。あの曲面は永遠だ
・スズキ 現行イグニス
【清水の寸評】確かにインプレッシブなデザインながら、さすがにベスト3に入れるのはキツイ。リアフェンダーのふくらみが強調されすぎなど、後ろ姿のアクが強すぎてバランスがいまひとつ
●3台のなかで清水が推す1台は?
・スズキ 3代目スイフト
2代目のキープコンセプトながら、その美点をすべて受け継ぎつつ、洗練度を大幅に増し、素うどんを世界の一級品にまで高めた! 具体的には、やや粗削りだったパネル面を舐めるようにすべて磨き上げ、ピッカピカの工芸品に仕上げたとでも言おうか。
特にリアパネルの美しさは、不滅のバックシャン。この価格帯のクルマが、こんなに美しい面を持っていていいのか!? ……とすら感じる。
●が、しかし! 清水が独自に選ぶ「最高のコンパクト&ハッチバック」はコレ!
・マツダ 3代目デミオ(前期型)
ライバルはワンダーシビック、初代ヴィッツ、3代目スイフトで、どれも大傑作ながら、独断で先代デミオ前期型に決定。決め手はコンパクトハッチバックらしい躍動感。ライバルと見比べて一番胸が躍るのです。
バランスのいい前傾姿勢はいまにもスキップしそう! ヘッドライトやグリルなどのディテールもシンプルで完璧。マイナーチェンジでディテールが崩れ、躍動感も消え去ったのが無念。
■ワゴン編
●ベストカー編集部が選ぶ「いいデザイン」のワゴン3台
・日産 2代目ステージアAR-X
【清水の寸評】このデザイン、私には理解不能なのです。すべてのバランスが狂っているように見えます
・スバル 4代目レガシィツーリングワゴン
【清水の寸評】歴代レガシィのなかの最高デザインであることに異論はない。特に前期型はサワヤカ!
・トヨタ 3代目カルディナGT-FOUR
【清水の寸評】えっ!? 本気でこれを!? 本気!? 何がいいの? 速さに評価が引きずられてないか!?
●3台のなかで清水が推す1台は?
・スバル 4代目レガシィツーリングワゴン
端正で無駄な要素がなく、凝縮感があってスポーティ! とにかくバランスがいい。前期型はヘッドライトやグリルなどディテールもシンプルで美しい。
●が、しかし! 清水が独自に選ぶ「最高のワゴン」はコレ!
・ホンダ アコードツアラー(8代目に設定)
日本のワゴンデザインを変えたのは言うまでもない、初代レガシィツーリングワゴン。なかでも4代目のデザインは大変ステキだったが、それを上回っていたのが、アコードツアラー(2008年~2013年)!
レガシィにはない貴族的な雰囲気とでも言うか、台形を組み合わせたような造形は安定感抜群で、バランスも抜群。見るたびに惚れ惚れしてしまいました。
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