日本のSUVは、ほぼ全車に「4WD」が設定される! そう、日本車SUVにとって4WDは「設定があって当然」という風潮なのです。SUVは、その見た目からも悪路や雪道での走破性に優れていそうなモデルが多く、実際国産のSUVにはほぼ全モデルに4WD車の設定があります。
しかし実は欧州車には4WDの設定がない“非四駆”のSUVも多いのです。2021年2月4日に発表されたルノーの新型キャプチャーも2WD車の設定だけ。 なぜ4WDを設定しないのでしょうか? この認識ギャップを分析します。
文/国沢光宏 写真/Renault、TOYOTA、FCA
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米国はジープですら2WD多数! 四駆の設定「必須」の日本は特殊?
一昔前であれば、日本で「SUVを買う」となれば基本的に「4WDを買う」ということと同意語だったように思う。
実際、10年前の販売状況を見るとSUVの販売は“ほぼ”4WDだったほど。2WDのSUVについていえば、言葉が悪い表現方法ながら「邪道」扱いだったほど。当時すでにアメリカのSUVはジープですら2WDが多かったのだから、日本って特殊です。
今でもSUV=4WDというイメージが強い。RAV4など、直近の販売比率を見ると90%近くが4WDとなっている。ただ車種による差も大きい。
RAV4と共通プラットフォームを使うハリアーになると、4WD比率は30%ほど。4WDイメージの薄いホンダの場合、たとえばヴェゼルの4WD比率は20%しかない。ボディサイズが小さいほど4WD比率は下がる傾向にある。
とはいえ「SUVで4WDを設定しない」というチョイスはない。FF比率が70%を超えているSUVであっても、必ず4WDを選べるようになってます。
ひるがえって欧州市場を見ると驚く! ルノー キャプチャーやVWのTクロス、Tロック、プジョー2008など、明らかに4WDが存在して当たり前のSUVでもFFだけのモデルが多い。なぜか?
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