「燃費」はクルマを選ぶ際に重視されるポイントのひとつであり、ある調査では「価格」の次に「燃費」を重視する、という結果もでているほど。
しかし、カタログに記載されている「WLTCモード燃費」というのは、「ある決められたパターンに従って走行したときの燃費」であり、あまり燃費を気にかけないで運転していると、なかなか達成することは難しい数値です。クルマの燃費性能も重要ですが、ドライバーによる燃費走行も重要なのです。
では、燃費を気にせずに運転した場合と、あまり気にせずに運転した場合とでは、どのくらい燃料代に差が出てくるのでしょうか。今回は、燃費のいいクルマとよくないクルマそれぞれで、年間10,000km走行する場合の燃料代を比較してみました。
文:吉川賢一
写真:TOYOTA、NISSAN、LEXUS
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「到達不可能」とされていた燃費水準に
近年は、多くのクルマが、優れた燃費性能をもっていますが、悪燃費なクルマもなかにはあります。例えば、レクサスLX570は6.6km/L、ランドクルーザー6.7km/L、そしてR35 型GT-R 7.8km/Lなど。これらは燃費よりもパフォーマンスを優先しているため、このような数値となっています(※すべてWLTCモード燃費の複合値)。
一方で、ヤリスハイブリッド 36.0km/L、ヤリスクロスハイブリッド 30.8km/L、ノートe-POWER 29.4km/Lなど、ひと昔前では「到達不可能」だと考えられていた燃費水準に到達しているクルマも続々と登場しています。
今回は、R35 型GT-Rとノートe-POWERをピックアップしました。GT-Rはハイオク燃料、ノートはレギュラー燃料で計算し、燃費に気を付けた状態≒WLTCモード燃費総合値での走行、燃費を気にせずに走行した場合≒WLTCモード燃費の「0.8掛け」と仮定します。
かつての基準であるJC08モード燃費では実燃費との乖離が大きく、実燃費はモード燃費の「0.7~0.8掛け」とされていましたが、より厳しい条件となったWLTCモードだと「0.9掛け」が実燃費に近い、というのが筆者の体験値です。しかし今回は、その数字よりもやや厳しめにするために「0.8掛け」としました。
そして、それらから導き出した結果が以下の表です。
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