新型コロナウイルス感染拡大に世の中が振り回され続けた2020年。
そんな波乱の年度だったが、2020事業年度締めでの年間新車販売台数が自販連と全軽自協から発表された。
そのデータをもとに昨年度の自動車販売の動向を振り返っていく。
文/小林敦志、写真/ベストカー編集部、TOYOTA
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■在宅勤務に外出自粛!! 逆風から始まった昨年度
2020事業年度(2020年4月~2021年3月)は、新型コロナウイルス感染拡大に世の中が振り回され続けたといっていいだろう。そのようななかでの2020事業年度締めでの年間新車販売台数が自販連(日本自動車販売協会連合会)と全軽自協(全国軽自動車協会連合会)から発表された。
それによると、登録車と軽自動車を合わせた年間販売総台数は465万6537台(前年比92.4%)となった。全国的に緊急事態宣言が発出され、外出自粛が要請された2020年4月と5月は極端に新車販売台数が落ち込んだ。
そして、通年でバスが前年比50%近辺となっていたりして、フリート販売に勢いがなかったなかで、前年比92.4%という結果となったのは、コロナ禍でも小売りレベルでの新車販売が2020年6月以降急速に回復たのが大きい。
しかも同年9月以降は、目標販売台数の上方修正を繰り返すディーラーが出てくるほど、好調な状況が続いたことが貢献している。
■軽自動車二大巨頭の躍進
その2020事業年度における年間販売台数について、まずはブランド別での販売状況を見ていくことにしよう。いずれも登録車と軽自動車を合算した数値となるが、1位はトヨタで152万3368台となっている。以下5位までは、スズキ、ホンダ、ダイハツ、日産と続いている。
トヨタ全体における軽自動車販売比率が約2.1%なのに対し、スズキが約83%、ホンダ約54%、ダイハツ約92%、日産約45%となっており、トヨタ以外の量販ブランドは軽自動車販売比率がかなり高くなっている。つまり販売台数においては“軽自動車頼み”となっているのである。
筆者が暦年締めや事業年度締め、そしてそれぞれの上半期締め、下半期締めなどで注目している、ブランド別軽自動車年間販売台数をみると、ダイハツがスズキにわずか1万13台の差で軽貨物車も含む総合ランキングでトップとなっている。
あえて“総合ランキング”としたことには理由があり、軽貨物車では余裕の差をつけてダイハツがトップとなっているのだが、軽乗用車ではダイハツが40万4446台に対して、スズキが41万9996台、つまりスズキが1万5550台の差をつけてトップとなっているのである。
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