パワフルで燃費も悪くなくてハンドリングが良く、しかも乗り心地が良い。そんなクルマあるのか!? と、言いたくなるのは数十年前の話。
パワフルでハンドリングが良いクルマは数十年前にもあった。さらに乗り心地が良いクルマは10年前にも出てきた。ただ、さらに燃費となるとなかなかなかったのだ。
しかし現在にはいるわいるわ! そんな燃費も良く、パワフルなモデルをリストアップしながらそんなクルマの話をしようと思うのだ。
文/松田秀士
写真/編集部、TOYOTA、NISSAN
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1.6ターボで272psを発揮!! GRヤリス
GRヤリスの1.6ターボ(13.6km/L)は、(エンジンそのものの)燃費こそイマイチだけどパワーがスゴイ。1.6L直列3気筒は272ps/370Nm。軽量化&剛性アップを徹底的に施されたスポーツモデルだけに車両重量は1280㎏と超軽量。これが高燃費の主要因。
つまりエンジンそのものの燃費が良いとは言い難い。がしかし、軽いということは善。社会を幸せにする。人もクルマもダイエットが世の中にベネフィットをもたらす。GRヤリスのハンドリングはいまさら言うまでもない。そして乗り心地がホントに良い。
これはラリーを目指して開発されたクルマだけにサスペンションストロークをしっかりとるように考えられているから。
ストロークに余裕があるから、路面の凸凹を吸収する領域とコーナリングで踏ん張る領域の二律背反をしっかり選別している。ストローク初期を必要以上に硬くする必要がないので、これがハンドリング初期の過敏すぎない応答として感じる。
それでいて素早いステアリングスピードにストロークがオーバーシュートすることなく安定。かといって遅めのステアリングスピードにもサスペンションの動きをリアルに感じ取りながらバンプストッピングラバーを潰す領域までしっかり攻め込めるのだ。
また、ボディの剛性アップがしっかり出来上がっているからキャビン内の二次振動が少なく静粛性も高いのだ。
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