ホンダが月ごとの定額で新車を利用できるサブスクリプションサービス「楽らくまるごとプラン(略称・楽まる)」の取り扱いを、5月25日から始めた。ホンダはこれまで中古車のサブスクは導入していたが、新たに新車のサブスクをスタートさせたカタチだ。
最新、自動車メーカーは続々とサブスクを導入してきているが、この新車サブスクは、同じように分割で支払うローンで新車を買うよりもお得なサービスなのか? カーライフジャーナリストの渡辺陽一郎氏が解説する。
文/渡辺陽一郎
写真/HONDA、TOYOTA、
【画像ギャラリー】クルマのサブスクリプション、KINTOや楽まるプランは得か?損か?
■新車のサブスクは残価設定ローンに似ている
最近は各メーカーともに、サブスク(サブスクリプション)に力を入れる。定額制でクルマを利用できるサービスだ。車両価格、税金、メンテナンス費用、自賠責保険料などが使用料金に含まれる。
実質的にはカーリースだ。クルマの売れゆきが下がり、新たな需要を掘り起こす対策として見直されている。特に今の若年層は、携帯電話を使いながら育った。そのため「商品を購入して長く所有する」のではなく、「定額制で毎月料金を支払いながら利用する」感覚が強い。サブスクも同様だ。
クルマのサブスクは、トヨタの「KINTO」が大体的に宣伝して知名度を高めたが、ホンダも2021年5月から「楽らくまるごとプラン」を開始した。以前から中古車の「ホンダマンスリーオーナー」を実施していたが、楽らくまるごとプランで新車にも進出している。
またサブスクは、各自動車メーカーが実施する「残価設定ローン」に似ている。残価設定ローンも、3~5年後の残価(残存価値)を除いた金額を分割返済するものだ。返済期間を終えても車両は自分の所有にならないが、残価以外の金額を支払うから、月々の返済額を安く抑えられる。
そして返済期間満了時に車両を返却すると、ユーザーの利用形態は実質的にサブスクとほぼ同じだ。一定期間にわたり、料金を支払いながら車両を使ったことになる。残価設定ローンには、税金や自賠責保険料は含まれないが、サブスクには含まれるという違いだ。
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