ランドクルーザープラドは、1984年にランドクルーザーワゴンとして登場し親しまれた。プラドのサブネームが付いたのは1990年のことだ。
ランドクルーザーの弟分という位置づけではあるものの、その走りやクルマの質感はランクル同様に高い次元にある。先日、兄貴分のランクルはフルモデルチェンジを果たしたが、その後もプラドの人気は変わらずに高い。
筆者はトヨタ店系列のディーラーで販売に従事し、プラドも数多く販売してきた。そこで本稿ではプラドの魅力や立ち位置を、元ディーラー営業マンならではの視点で紹介していく。
文/佐々木 亘、写真/TOYOTA
【画像ギャラリー】兄から離れて独り立ち!! ランクルにも負けない人気の『弟分』ランドクルーザープラド
■ランクルの弟分ではない、プラドという確立された存在
ランドクルーザーの名が付いており、車格がランクルと比べて小さいため、弟分や格下の扱いをされることが多いのがプラドだ。しかし、販売している目線で言えば、筆者はプラドに対して、ランクルよりも格下というイメージは持っていない。
特に、2002年に発表された3代目以降、プラドはランクルの兄弟車ではなく、確立された単一車種として存在感を強くした。
ラダーフレーム構造を用いたシャシーや、本格オフロード走行も可能な駆動システムを採用し、クロスカントリーSUVとしての性能は十分に備えている。
加えて、内装の質感やオンロードの走行性能に強くこだわりを見せた。V型8気筒4.7Lエンジンを搭載した、レクサスGX470(日本未発売)が登場したのもこの世代からだ。
3代目以降、販売店スタッフやユーザーが、ランクルプラドではなく、サブネームの「プラド」だけで呼ぶことも増えた。名実ともに、トヨタ店のラインナップで欠かせない存在なる。
サブネームだけで呼ばれるようになったということは、十分に存在感のあるクルマに成長した証である。カムリやマークII、プレミオなどサブネームから独り立ちしたクルマは多い。まだ正式な車名はランドクルーザープラドであるが、「プラド」という単一名に代わる日も近いのではないかと筆者は思う。
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