羨望の新型フェアレディZ 市販モデルをNYで初公開!

羨望の新型フェアレディZ 市販モデルをNYで初公開!

 電動化の話題ばかりのクルマ界に敢然と立ち向かう。2021年8月18日午前(日本時間)、405psのV6ツインターボを搭載した「ニューZ」の市販モデルがニューヨークで発表された。ワクワクが止まらないその内容を詳しくお伝えします!

 CPS(チーフプロダクトスペシャリスト)、田村宏志氏へのインタビューも掲載!

※本稿は2021年8月のものです
文/ベストカー編集部 写真/NISSAN、ベストカー編集部 撮影/ケニー中嶋
初出:『ベストカー』2021年9月26日号

【画像ギャラリー】日本仕様の発表が待ち遠しい! 日産フェアレディZをギャラリーでチェック!

■米国仕様の市販モデルをニューヨークで初公開!

 歴代Zがニューヨークの街並みを走る。初代S30から現行Z34まで、各世代のZがそれぞれの時代の街を背景に走り続ける。ドライバーはすべてのZをマニュアルミッションで操作している。

 この凝った映像で開幕した新型Z市販モデルの発表会が、日本時間の8月18日午前(米国時間17日夜)、ニューヨークで開催された。

 壇上に現行Z34が登場し、運転席から映画『ワイルドスピード』の大スターだった故ポール・ウォーカーの弟、コディ・ウォーカーが現われ、7代目ニューZのデビューを宣言した。

「アルファベット一文字だけで説明できるクルマ」(アシュワニ・グプタ 日産COO)のZ。発表会では「7代目となる新型はクラシックを現代的解釈で成立させたスポーツカー」と説明されたが、それも納得できるデザインだ
「アルファベット一文字だけで説明できるクルマ」(アシュワニ・グプタ 日産COO)のZ。発表会では「7代目となる新型はクラシックを現代的解釈で成立させたスポーツカー」と説明されたが、それも納得できるデザインだ

 米国在住の5名のZマニアからのメッセージが紹介され、今度は2台のニューZが走る映像が流される。イエローのZは優雅に、ブルーのZは激しく走る。どちらもやはり、マニュアルミッションだ。

 すべてのメッセージは発表会冒頭のこの約15分に凝縮されていた。GT-Rと並ぶ日産の象徴、Zの新型市販モデルがついに公開されたのだ。

 今回発表されたのは米国仕様(車名は「フェアレディ」の付かない”日産Z”となる)だが、ステアリングが左にあるだけでほかは日本仕様も同じ。

前、横、後ろ、どこから見ても「Z」のデザイン。「歴史と未来の融合」を標榜したエクステリアデザインは見事な仕上がりぶりだ。ボディサイズは全長4379×全幅1844×全高1315mmとジャストサイズ!
前、横、後ろ、どこから見ても「Z」のデザイン。「歴史と未来の融合」を標榜したエクステリアデザインは見事な仕上がりぶりだ。ボディサイズは全長4379×全幅1844×全高1315mmとジャストサイズ!
前、横、後ろ、どこから見ても「Z」のデザイン。「歴史と未来の融合」を標榜したエクステリアデザインは見事な仕上がりぶりだ。ボディサイズは全長4379×全幅1844×全高1315mmとジャストサイズ!
前、横、後ろ、どこから見ても「Z」のデザイン。「歴史と未来の融合」を標榜したエクステリアデザインは見事な仕上がりぶりだ。ボディサイズは全長4379×全幅1844×全高1315mmとジャストサイズ!

 米国では来年春に発売が開始され、日本では今冬発表、来春発売開始というスケジュールとなる。では、今回発表となったニューZの詳細に迫っていこう。

●ボディサイズ

 全長4379×全幅1844×全高1315mm、ホイールベース2550mm(発表されたインチ表示をミリに換算)。車両重量は未発表。

写真は19インチタイヤ+リアスポイラー付きでよりスポーティな「パフォーマンス」グレード。フロントスポイラーの形状はGT-Rのノウハウを注入
写真は19インチタイヤ+リアスポイラー付きでよりスポーティな「パフォーマンス」グレード。フロントスポイラーの形状はGT-Rのノウハウを注入

●エンジン

 VR30DETT型V6、3LDOHCツインターボエンジンを搭載し、スペックは405ps/48.4kgmとなる。スカイライン400Rと同じエンジンだが、レスポンス向上のためリサーキュレーションバルブが付く。

評価の高いスカイライン400Rと同じV6、3Lツインターボエンジンを改良して搭載。405ps/48.4kgmを発揮する
評価の高いスカイライン400Rと同じV6、3Lツインターボエンジンを改良して搭載。405ps/48.4kgmを発揮する

●トランスミッション

 6速MTと新開発の9速ATを用意し、発表会での映像でもアピールしていたように、MTを設定していることが日産のこだわり。9速ATはパドルシフト付きでスポーツとスタンダードの2つのモードを設定しており、MTは現行型同様、自動ブリッピング機能付きとなる。

テール部分がフロントフェンダーよりもわずかに低い独特のデザイン。リアコンビランプはZ32型を彷彿とさせる
テール部分がフロントフェンダーよりもわずかに低い独特のデザイン。リアコンビランプはZ32型を彷彿とさせる

●サスペンション

 フロントがアルミ製のダブルウィッシュボーン、リアは未発表(おそらく現行Z34と同じマルチリンクだろう)。前後ともに路面追従性に優れた大径モノチューブダンパーを採用し、減衰力を現行比20%低減させることで乗り心地を向上。

 同時にボディ剛性のアップ、タイヤの容量向上などでコーナリング性能は最大13%アップしており、また、フロントタイヤのキャスター角を増やして直進安定性も向上させている。

●エクステリア

 歴代Zへのオマージュを込めたデザイン。LEDヘッドライトは初代240ZGを彷彿させる2つの半円がイメージされており、リアコンビランプは4代目Z32型のイメージだ。

フロントは初代240ZG、→
フロントは初代240ZG、→
→リアはZ32へのオマージュが込められたデザイン
→リアはZ32へのオマージュが込められたデザイン

●インテリア

 新技術とクラシカルな雰囲気を両立させており、3つの表示モードを選べる12.3インチのデジタルメーターディスプレイと、Z伝統の3連センターメーター(左からブースト計、ターボスピード計、電圧計)を設置。日産GTドライバー松田次生選手のアドバイスを生かした視認性のいいレイアウトとなっている。

回転計の針が真上を指すとシフトアップインジケーターが点滅。シートはGT-Rのノウハウを生かした設計
回転計の針が真上を指すとシフトアップインジケーターが点滅。シートはGT-Rのノウハウを生かした設計

 また、シフトレバーはMT/ATともに握りやすさと快適性を追求した新設計としており、GT-Rで培ったノウハウを投入したシートはシートバックにスエードを多用することでホールド性を確保。なお、インテリアカラーはグラファイト、レッド、ブルーの3色を設定している。

 さらに8インチもしくは9インチ(グレードによる)のタッチスクリーンをセンターに設定し、車内Wi-Fiも提供される。

6速MTはコントローラー周りを一新し、カチカチ決まるシフトフィールを実現している
6速MTはコントローラー周りを一新し、カチカチ決まるシフトフィールを実現している

●グレード

「スポーツ」と「パフォーマンス」の2種類が設定され、パフォーマンスは19インチタイヤでリアスポイラー付き、スポーツは18インチタイヤでリアスポイラーなし。

 また限定240台で「プロトスペック」も用意されており、こちらはイエローのZロゴ付きブレーキキャリパー、ブロンズカラーのアルミホイール、イエローアクセントの本革シート+イエローステッチのインテリアなどの専用装備が用意される。

Z伝統の3連メーターがビンテージ感を演出。左からブースト計、ターボスピード計、電圧計
Z伝統の3連メーターがビンテージ感を演出。左からブースト計、ターボスピード計、電圧計
12.3インチのフルデジタルメーターディスプレイはドライバーの好みに合わせて3つの表示モードを切り替えることができる
12.3インチのフルデジタルメーターディスプレイはドライバーの好みに合わせて3つの表示モードを切り替えることができる

●新装備

 パフォーマンスグレードの6速MT車と9速AT全車にゼロ発進で最大の加速を得られるアドバンストローンチアシストコントロールシステムを設定。日産の後輪駆動車としては初めての装備となる。

 米国での価格は4万ドル(約440万円)から。「頑張れば手が届く」というZの伝統は守られている。

次ページは : ■鮮烈イエローの「プロトスペック」を240台限定で設定。日本仕様は?

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