クルマの路上トラブルで避けたいことの一つ「ガス欠」。給油がこまめにできれば避けられることですが、トラックドライバーの中には時間に追われ、必要に迫られてから給油するなんて人も多いかと思います。
万が一トラックなどのディーゼル車でガス欠を起こした場合、仮にスグに給油できたとしても、エア抜きをしなければエンジンの始動はできません。
では、どうしてトラックでガス欠をしたらエア抜きが必要になるのか? またこうしたトラブルに備えるためにはどうすればいいのでしょうか?
文・写真/トラックマガジン「フルロード」編集部
【画像ギャラリー】トラックでガス欠したらどうする? 万が一に備えてできることを考える(8枚)画像ギャラリーディーゼル車のガス欠=エア噛み
トラックなどのディーゼル車多くは、ストローのように燃料タンクの外に備わっているポンプで軽油を吸い上げて燃料ラインに送っています。
ストローでジュースを飲むと、最後のほうは吸ってもうまく飲めなくなりますが、これをディーゼル車でやってしまうと、空気が燃料ラインに混ざります。
これはエア噛みなどと呼ばれ、燃料を吸い上げている燃料供給ポンプに空気が混入すると、圧力がかからずポンプが空回りしている状態となり、燃料が吸い上げられなくなります。
こうなるとタンクにいくら燃料を注いだところで、ガス欠は解消できずエンジンが始動できません。そこで必要になってくるのが、燃料ラインに溜まった空気を抜く作業、すなわちエア抜きです。
ちなみにガソリン車においては、現在の車種のほとんどがタンク内に燃料ポンプがありガソリンを直接送り出す構造なため、ガス欠を起こして空気を吸い込んでも燃料を足せば走れなくなることはありません。
もし燃料不足に陥ったらどうする?
燃料ランプが点灯直後はまだけっこう走れたりしますが、アナログメーターでいうと燃料計のエンプティの目盛りを切るような残量なったら要注意。
ディーゼル車のガス欠は、タンクがスッカラカンになっていなくても、空気を吸い込むことで起こります。
燃料が少ない状態でタンク内の燃料が片寄るような運転をしたことで、空気を吸い込みガス欠となるケースも多くあるのです。
最近のトラックでは少しくらい空気を吸い込んでもエンジンの始動ができるようになっているそうですが、残りの燃料が少なければ少ないほど、カーブ・坂道・凸凹道などの走行時には慎重に運転する必要があります。
もちろん、ガス欠寸前であったら安全な場所にクルマを停め、燃料を継ぎ足す方法を講じるのがベストですけれど……。
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