やっぱり売れた? 安心感を求める消費者心理!! ディーラーが投入した抗菌グッズの実情

やっぱり売れた? 安心感を求める消費者心理!! ディーラーが投入した抗菌グッズの実情

 新型コロナウィルスの脅威が顕在化して以降、私たちの生活の中で「除菌・抗菌」そして「消毒」という行為が当たり前になった。お店の入り口には消毒液が置かれ、様々な業種で使用したものの除菌作業は欠かせない。

 クルマを使用する中でも、ウィルス対策は大きな話題になり、ディーラーやカー用品店などは、クルマ用の除菌・抗菌のサービスを様々紹介している。どのような抗菌・除菌サービスが人気になっているのか、販売店を取材した。効果や費用なども様々な除菌・抗菌サービスの中で、積極的に取り入れていきたいものを紹介していく。

文:佐々木 亘
画像:Adobe stock(トップ:347773376@Adobe stock)

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■消毒の意識は高まる一方、デリケートな車内にアルコールを使うのは怖い

 クルマ用除菌・ウィルス除去効果アイテムの市場規模は、2020年以降、年々増加傾向にある。衛生管理に対する意識の高まりも顕著で、除菌・抗菌をフルに活用して、なるべく安全な車内空間を作りたいと思っている人も多いのではないだろうか。

 クルマの中も、高濃度アルコールでしっかりと除菌したいところだが、車内にはアルコールを使うべきではない材質のものが多くある。本革やウレタン素材などは、アルコールの噴霧によって、劣化が進むものが多く、使用を避けなければならないのだ。また、プラスチックや金属、ゴム部分への使用も変色や変質などの原因となり、アルコールの使用はお勧めできない。

クルマの中もアルコールでしっかり除菌したいものだが、車内にはアルコールの使用がお勧めできない素材が多くある(335725574@AdobeStock)
クルマの中もアルコールでしっかり除菌したいものだが、車内にはアルコールの使用がお勧めできない素材が多くある(335725574@AdobeStock)

 デリケートな車内に使用できる除菌・抗菌には、どのような方法があるのか。ディーラーで人気のサービスを紹介していこう。

■短時間で効果が長いサービスが人気

 車内の各種素材や機器に対して影響が少なく、ウィルスや菌・ニオイの除去にイイと、多くのお店で導入されているのが「クレベリン」だ。二酸化塩素分子の力で、清掃が難しい車内やシートの除菌・消臭を行う。

 クレベリンの製造元である大幸薬品と、DENSOがタッグを組み、広く導入されたサービスである。DENSOの車内空調技術を生かした専用発生器に、クレベリンの棒タイプ2本を差し込み、エアコンの力を使って車内を循環させ、除菌・消臭を行う仕組みだ。効果は3か月程度持続し、費用は2,000円~3000円程度、施工時間も20分程度と短いため、点検のついで、お店に立ち寄ったついでに行うユーザーが多い。

 クレベリンと同じく人気が高いのが、エアコンフィルターの交換。特に、点検パックで交換されるスタンダードタイプから、抗菌効果の高いプレミアムタイプに変更するユーザーが多いという。標準仕様とプレミアム仕様の差額は2,000円程度。点検パック加入者におすすめすると、8割近くが差額を支払ってプレミアムタイプへ変更するのが最近の傾向だ。

 お店によっては可視光応答型光触媒スプレーの施工や、ダッシュボード抗菌コートといったメニューを揃え、手入れの難しい車内のウィルス対策に力を入れている。こうしたメニューは、ユーザーからの要望で取り入れられたもので、導入後の人気も上々だ。

 ちなみに、筆者はクレベリンの愛好家だ。2013年頃の導入当初から、半年の点検サイクルと一緒にクレベリンを施工している。また、春・秋共に花粉症がひどいため、エアコンフィルターは常にプレミアムタイプを使用している。以前吸っていたタバコのニオイはクレベリン施工後にはかなり小さくなり、花粉の時期には車内でくしゃみをする回数は格段に減った。人気のサービスは、どちらも効果は体感できると思う。

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